新型コロナ「5類」移行で何が変わる? 『行動制限』『医療費』『ワクチン』…『濃厚接触者』特定なしに【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

5月8日をもって、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、季節性インフルエンザと同じ「5類」へ移行しました。
『行動制限』『医療費』『ワクチン』など…果たして何が変わるのでしょうか?また『濃厚接触者』の特定がなくなることで、私たちの働き方などに影響は?

■5類移行で『変わること』を一挙に解説

日比麻音子キャスター:
5月8日から新型コロナが5類に移行しました。一体何が変わるのか、みていきます。

▼『行動制限』に関して、外出を控えるかは“個人の判断に委ねる”ということになりました。
厚労省は発症翌日から5日間の療養を「推奨」します。以前は「要請」でした。

▼『医療費』に関しては、外来診療などの費用は自己負担になります。70歳未満は最大4170円(3割負担)かかることになります。※厚労省試算

▼『ワクチン接種』について今年度は、無料接種を継続します。5月からは高齢者や基礎疾患のある人などに接種券が配られ、9月頃からその他の方にも、ということになります。
少なくとも今年度は無料なので、ワクチンの接種に関しても今後は有料となっていくのでしょうか。

▼『検査費用』に関しては、原則自己負担となります。各自治体の検査キット配布事業は終了となります。無料のPCR検査場も徐々に減っていくということです。

東京都感染対策サイトは以前は毎日の感染者数などを公開していましたが、「新型コロナ感染症の5類移行に伴い、5月8日をもって本サイトの更新は停止いたします」と記載されていました。
このように、感染状況の把握の仕方も変わっていくということなんですね。

■大きく変わる『濃厚接触者』

日比キャスター:
”コロナ症状”が出た場合について、東京都のホームページによりますと、「まずは検査キットで自ら検査」という呼びかけになりました。
もし陽性の場合、症状が軽ければ自宅などで療養。ただこれも推奨です。それから、かかりつけ医のいる人はまずは相談。一方で、重症化リスクの高い方は早めに医療機関に連絡をしてくださいと呼びかけがあります。

こういった中で、『濃厚接触者』については扱いが大きく変わっていきます。
5月8日以降、”特定なし”となりました。以前は法律に基づく「外出自粛」でしたが今後は求められません。文科省は、家族が感染して「学校では出席停止の扱いにはならない」としています。事実上『濃厚接触者』がいなくなるということになっていくわけです。今後休めない、休ませることもできないという状況が考えられるのではないでしょうか。

■これから始まる新しい“withコロナ”を考える

ホラン千秋キャスター:
これまでいかにコロナのある状況に私たちが慣れていくか、というところだったわけですが。ここからは本当の意味でコロナウイルス、様々な感染症と共存していくという日々になるわけですよね。

慶応大学 特任准教授 若新雄純さん:
新しい”withコロナ”のステージに来たということですよね。5類になって僕らがよくニュースで見る言葉に、”インフルエンザ的”という言葉があるじゃないですか。これは便利なようで、もしかしたら危険な言葉なのかもしれないなと思っていて。本当にほぼインフルエンザと同じようなものなら、“withインフルエンザ”の社会はずっとやってきてるわけです。イメージしやすいと思うんですけど、恐らく全く同じではないじゃないですか。
インフルエンザのようなレベルにはなるけれども、季節性インフルエンザと、今のコロナというものが似てるようで“どこが違う”のか。インフルエンザにかかった際と違う対応した方がいいのか、しなきゃいけないのか。あるいはそこまで心配しなくてもいいのかなど、”インフルエンザ的”では語りきれない部分というのはもう少しクリアになるといいと思うんですが。
だから僕は専門家の方に聞いてみたいことがあるんですけど、もうテレビには出てくれないのかなと思って。なんかそこがもう一歩知りたいですよね。

ホランキャスター:
インフルエンザだけではなく、この感染症法上の分類という中にたくさんの感染症が分類されていて、それぞれが全部違ったものなのです。同等だけれども、インフルエンザと同じではないということを私たち1人1人がしっかりともう一度再確認すると。

慶応大学 特任准教授 若新雄純さん:
今のままだとインフルエンザみたいなものになったんでしょ、という会話が巷で相当広がってるんじゃないかと思いますが、それによって何かを見落としてしまっているかもしれないじゃないですか。
これだけの感染症はめったに経験しません。失敗することはたくさんあったと思うんですけど、そこから何を学んだのか、これからどう気をつけていくべきなのか、というのは反省会をしないといけないと思ってます。

■現場では分かれる対応・判断

日比キャスター:
各クリニックの対応も変わっているようです。現場の方にお話を伺いました。

東京都北区の「いとう王子神谷内科外科クリニック」では…
▼換気を重視 パーティションを減らす
▼発熱外来の受入数は減らす
▼乳がん検診…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230508-6083732)

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