【ハリコミ】菜の花をポキッ…“映え写真”求めて花畑を踏み荒らす　迷惑行為の瞬間

SNS映えスポットで横行する数々の迷惑行為。暴走危険運転に菜の花を踏み潰す迷惑行為まで。ハリコミカメラがとらえた一部始終とは。

Nスタハリコミ取材班が“インスタ映えスポットに潜む迷惑ものを撮った”

一台の車が中央分離帯に乗り上げて走っています。

千葉県・袖ケ浦市でカメラが捉えた衝撃の光景！ライトをつけながら猛スピードで走ってくる大型SUV

まるで愛車を見せつけるかのように続く危険な運転。車道に目をやるとしゃがみこんで撮影に夢中な多くの人の姿が。

実はここ・・・自慢の愛車とヤシの木の風景を入れ込んだ映え写真の撮影スポットなんです。東京湾を望むヤシの木98本が立ち並んだ全長およそ1.2キロのこの道、人呼んで「千葉フォルニア」。

アメリカのカリフォルニアに似ているとしてついた呼び名は“千葉フォルニア”　車のCMなどでも使われている千葉県屈指の“インスタ映えスポット”です。

ところが撮影に夢中になるがあまり、迷惑行為が横行しているんです。

駐車禁止エリアを占拠するかのように並べられた車やバイク。バイクの写真撮影に、夢中で道路のかなり中央付近で写真撮影を行っています。

車道の真ん中で、高さ10メートルのヤシの木を撮影する人たち。千葉フォルニアは法定速度60キロの道。大型トラックなどが多く走るすぐ脇で、道路で写真撮影を行う。道路を走行するドライバーは、しゃがみ込んで撮影されると見えないです。

実際にここ3年で人身事故は15件、死亡事故も1件と“魔の直線“になっているといいます。

いったいどれほどの危険な撮影行為が行われているのか。その実態をとらえるべくハリコミ開始しました。

路肩に寄せることなく道路の真ん中に駐車している車。これには、通行している自転車もよけるため、大きく車道にはみ出すしかありません。さらに後ろから迫る車に背を向けて撮影をする人までいます。

するとそこへやってきたのは一台の白い高級車。路上には男女の姿。白い服の男性はカメラをもって中央分離帯へ。女性が合図を出した次の瞬間！ハリコミカメラがあきれた実態の一部始終をとらえました。赤い服の女性が走るタイミングを指示します、それを動画で撮影しているようです。まるでドラマのロケシーンかのように、路上を占拠する“迷惑撮影隊“。こともあろうに車道のど真ん中に停車、追突事故の危険性も高まります。

こうした事態を受け市は“苦渋の作戦“を実施しました。ヤシの木に注意喚起の垂れ幕を巻いた、その名も“映えさせない作戦”。

千葉・袖ケ浦市役所　神子正利さん
「安全第一を考えまして苦渋の決断ではございましたが。映えなくさせるということを大きな目的」

ところが、垂れ幕がかかっていないヤシの木には2台車が駐車しています。予算の関係上、垂れ幕を張れなかったヤシの木に撮影者が集中、イタチごっこが続く状態に。

車道で撮影していた人
「海と写真撮る感じですね。ほかの人もとってて、絶対いい写真取れるなと思って」

こうした怒りの現場はほかにも…

満開の菜の花畑。そこで映え写真の撮影に夢中な人たち。実はこれすべて、迷惑行為、立ち入り禁止エリアでの無断撮影です。騒動の舞台は、240万本の“菜の花“が咲き誇る埼玉県幸手市の権現堂公園。“黄色の絨毯“がインスタ映えすると例年30万人が訪れているそうです。

多くの人がルールを守り写真を撮る中、一部の人による”SNS映えの迷惑行為“が…

それが菜の花畑への無断侵入です。美しい花に囲まれた映え写真を撮ろうとずかずかと入り込みパシャリ。決められたエリアから写真を撮る人の邪魔になってもお構いなし?
また、踏み荒らされたことで菜の花は咲かなくなり道のようになっていました

県営権現堂公園　中村誠さん
「踏み荒らされたからこういう風に咲かなくなっちゃったんですよ。いっぺんに100人ぐらい入っちゃったこの辺に」

それでも公園側は美しい景色を撮影してほしいとあえてロープを張らずに、見える位置に注意喚起の看板を設置しているのですが、その善意を踏みにじる行為が…

権現堂公園　中村誠さん
「立てた次の日に折られちゃった。ここから（撮影すると）きれいなんですよ。だから邪魔なんですよね」
　　　　
菜の花畑に何人も人が入っています。

権現堂公園　中村誠さん
「入らないでください！菜の花畑に入らないでください！大至急」

女性
「みんな入ってるのを見たから」

権現堂公園　中村誠さん
「それは関係ありません！」
　　　　　　　
菜の花を踏み潰す心無い行為、その実態をとらえるべくハリコミを開始しました。続々と菜の花畑の中に入って写真を撮っています。3人でおそろいのポーズをとって写真を撮ってもらっていますなんとも画になるポーズをとる3人組。そしてハリコミカメラは“決定的な瞬間“をとらえました。

撮影に夢中になり躓いたことで菜の花をポキッ！それでも撮影をやめることはありません。こういった行為があちらこちらで行われているんです

取材班
「TBSテレビのものなんですけど、立ち入り禁止エリアってご存じですか?」

立ち入り禁止エリアで撮影した人
「知らないです。もっと近くで撮りたかったです。もっときれいに撮れるかなと思っているだけです」

“映えスポットの迷惑もの“公園側はパトロールの回数を増やすなどさらなる対策を検討しています。

（14日20:50）

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