感染の急拡大に伴い、高まる検査のニーズ。その一方、受診・検査を希望しても受けられない“検査難民”も増えているといいます。なぜ検査を受けられないのでしょうか?
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27日午前10時前、東京・北区の団地に長い列ができていました。そこに1台のバスがやってきました。無料でPCR検査を受けられる移動式の検査場です。
検査を受けに来た人(70代)
「助かりますよね。乗り物乗って(検査に)行くのは大変だし」
小学5年生の母親
「学校でもかなり(感染者が)出ているので、誰でも症状がない方は(検査)できるというので、すごくありがたい。助かりました」
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東京・北区にあるクリニックでも、母親に連れられた4歳の女の子が検査を受けていました。
女の子(4)の母親
「(娘の)熱はかったら38度くらい」
医師
「38度。まず抗原検査やって、ちょっとみましょう」
結果は──
医師
「新型コロナ感染症で間違いない」
PCR検査も行い、オミクロン株に感染していることがわかりました。
検査を希望する人が殺到しているこのクリニック。
いとう王子神谷 内科外科クリニック 伊藤博道院長
「受診・検査を希望しているけれども、そこに行き着けない“検査難民”とも言える方が非常に多い」
PCR検査の“キャンセル待ち”は1日70人近いといいます。
懸念されるのが…
伊藤院長
「経口の新型コロナウイルス治療薬『モルヌピラビル』の投与が、発症から5日以内にしなければいけない。検査ができないということは、(重症化を防ぐ)治療ができないことにつながりかねない」
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感染の急拡大に伴い、高まる検査のニーズ。しかし、東京・葛飾区にある薬局の看板には、検査キット“品切れ中”という張り紙が。
薬局の店長
「追加で30個発注しているが、入荷日が未定」
店には、1日10件ほど、在庫を確認する電話があるといいます。
こうした中、抗原検査キットを作るメーカーは増産態勢に。通常2~3日かけて、5000~1万回分のキットを生産してきましたが…
検査キットのメーカー 企画開発担当
「1日2万~2万5000くらいの数量目指して生産の量をあげている」
国からの増産要請もあり、平日午後5時までだった工場の稼働を深夜までのばし、休みの土曜日も使って生産しています。
ただ…
企画開発担当
「こん包の工程とか検品とか、そこは人手でしかできない。その人手を集めるのに苦戦しているということですね。濃厚接触者とか、実際コロナになってしまって、生産する人がいなくなったりだとか、非常に懸念してます」
27日午後8時ごろ、後藤厚労大臣は…
後藤厚労相
「当面の間、一般の薬局等での、有料の検査のための販売を少し控えて、集中的に優先度に応じた、適切な供給を行っていくと」
数週間は、医療機関や行政検査などに優先してキットを配布し、薬局で購入できる分などを減らす考えを示しました。
(2022年1月27日放送『news zero』より)
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