「預金返せ!」中国の銀行で8000億円“引き出せず”…全土でデモ 「主犯格」NY逃亡か(2022年6月28日)

 中国の銀行で、8000億円の預金が引き出せなくなっている問題。違法に預金を集めたなどとして、警察が行方を追っている人物が、アメリカに逃亡した可能性があることが分かりました。

■「良心は?」中国全土でデモ…逮捕者続出

 預金者:「預金を返せ!」「助けて下さい。預金はすべて、この銀行にあるんです」「銀行を監督する役所の責任者、出てこい」「これは民衆の叫びだ」

 預金の引き出しを求めるデモは、中国全土に拡大。逮捕者も出る事態に発展しています。

 預金者:「殴らないでくれ。なぜ連行されなきゃいけないんだ。こんな暴力はやめて」
 警察:「こっちに来い。おとなしくしろ」

 先週末も、大勢の市民がバスで連行されました。

 中国の地方銀行で、およそ8000億円の預金が4月中旬から引き出せなくなっている問題。

 預金者:「毎月毎月、少しずつためた金なのよ。10年以上出稼ぎして、苦労してためた金が引き出せなくなるなんて。あなたたちに良心はあるの?」

 中には、抗議中に熱中症で倒れる人もいました。

■“15分だけ引き出し”現象も「便宜図ったか」

 混乱が広がるなか、26日には、不思議なことも起きています。

 預金者:「2万元(日本円で約40万円)を(日曜日)引き出した女性がいるそうよ」

 地元メディアによると、正午すぎのわずか15分だけ、預金が引き出せるようになったというのです。

 このことをSNSで知った人が、同様に出金しようとしますが、時すでに遅し。預金を引き出せた人は、ごくわずかでした。

 なぜ、このようなことが起きたのでしょうか?独立系の大手ニュースサイトは、投資アナリストの話として、次のように伝えています。

 中国の投資アナリスト:「銀行の幹部が、一部の行員にシステムを開く権限を与えたのだろう。関係者が預金を引き出せるよう、前もって時間を知らせて便宜を図った可能性が高い」

 これに対し、SNS上には、「いかにも、ありそうなことね」「神の操作って感じ」といった投稿がありました。

 騒動が起きて以降、銀行から十分な説明はありません。

■8000億円“預金封鎖”主犯格 NY逃亡?直撃

 警察当局は、銀行を事実上支配する投資会社の代表を「主犯格」として名指し。高利回りをうたい文句に、8000億円もの預金を集めたうえ、これを原資に高金利で違法に金を貸していた疑惑が持たれています。

 さらには、預金の持ち逃げという、前代未聞の経済事件に発展する可能性も出てきているのです。

 被害を受けた預金者は、少なくとも40万人に及ぶとみられています。銀行幹部と結託した、詐欺の疑いで行方を追っています。

 ニューヨークにある、この人物の事務所を直撃しました

 事務所関係者:「(Q.主犯格の人物は、こちらの理事長ですね?)いえ、違います」

 複数の中国メディアは、この人物が、当局の追及を逃れるため、すでに金を海外に持ち出し、アメリカに逃亡したと伝えています。

(「グッド!モーニング」2022年6月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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