約20年ぶりの129円台 急激な円安で肉・魚・野菜が次々と値上がりわたしたちの家計にもジワジワ影響広がる(静岡県)

円安が止まりません。円相場は20日午前、およそ20年ぶりに1ドル=129円台に達しました。私たちの家計にも直接、影響を及ぼすところまで来ています。

 静岡市葵区にある精肉店です。ゴールデンウィークを前に、バーベキュー用の肉のセットメニューを売り出したい考えですが、外国産の肉の仕入れ値が高騰し続けています。
<ケイ・ミート 笠井忠社長>「ブラジル産の鶏もも。唐揚げによく使われる肉。一年ぐらい前の値段に比べると1.5倍くらいの値段になっている」
 仕入れ値を押し上げているのが急激な円安です。為替相場は、20日午前、20年ぶりの円安水準となり、130円台に突入しそうな勢いです。バーベキューセットの内容も変更せざるを得ません。
<ケイ・ミート 笠井忠社長>「去年はこちらのコースでも牛タンなどが入っていたが、牛タンも(値段が)高騰していて金額的に厳しいので今年は外している」
 円安は、静岡県内の経済界にも暗い影を落としています。
<静岡商工会議所 酒井公夫会頭>「非常に幅広い業種・業界に間違いなくこの後、影響が出てくる」
 すでに静岡県内の企業からは、仕入れ価格が値上がりしている。客離れを懸念して円安コストを販売価格に乗せるのが難しいなどの悩みが出ています。それでも、円安による値上げは着実に出始めています。
<田子重西中原店 増田克己店長>「アボガドは1個238円と値段が上がっている。最近、円安になってから40円くらいあがっている。エビなんかも、輸入物が多い。このまま円安状況が続くと、やはり輸入物ですから、値上げになる可能性が高い」
 店では、客の負担感を減らそうと工夫を続けています。
<田子重西中原店 増田克己店長>「値段が高くならないようにパックの量を減らしたりして、売価を同じような値段にする。(仕入れのの値段が)一割上がったら、一割量を減らして、買いやすい値段にする工夫をしている」
 私たちの家計をジワジワ蝕んでいる円安。専門家は当面、この状況は続くとみています。
<静岡経済研究所 恒友仁常務理事>「円安の2つの構造的な要因、日米の金利差の拡大と資源価格の上昇は当面消えない。今の円安基調は変わらない」
 わたしたちは、円安のデメリットと向き合う日々が続きそうです。

#LIVEしずおか  4月20日放送

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