道のど真ん中に、仁王立ちならぬ「仁王座り」で陣取り、車の往来を妨害している男性。

テーブルに貼られた紙には、「外部の者は通過できない」と書かれていた。

どうやら、感染者の侵入を警戒しての行動。

そのたたずまいは、まるで三国志に描かれた大将軍・関羽を思わせる。

拡大の一途をたどる、新型肺炎の猛威。

海外では今、感染者を排除しようという思惑から、大混乱が起きていた。

30日朝、全日空のチャーター機で羽田空港に到着した、第2陣の帰国者たち210人。

そのうち、発熱などの症状があった13人が、東京都内の病院に搬送された。

現地では、さらにおよそ300人の日本人が、帰国を希望しているという。

29日に到着した第1陣の帰国者の中からは、3人の感染が確認され、うち2人については、特段の症状がないにもかかわらず感染している、国内初のケースだった。

一方、中国本土での死者は、170人まで増加。

新たに、チベット自治区でも感染者が確認され、ウイルスの猛威は中国全土にまで拡大している。

その恐怖と不安の中で、感染を疑われる人を排除しようとする動きが広がっている。

中国の農村部では、バイクに乗ってやってきた人物の進入を阻止しようと、地元の住民が実力行使。

大木を振りかざし、追い払おうとしていた。

別の場所では、ショベルカーを使って道を土砂でふさぐという大胆な行為も。

また、ある場所では、ロープのようなものでふさがれた道を通ろうとした運転手らが、オレンジ色の服を着た監視員とみられる男性と大げんか。

監視員とみられる男性が、道に倒れて抵抗を見せていた。

中国当局は、通行妨害行為を違法として、悪質なケースに対しては摘発を進めている。

一方、当局による過激な封じ込めも。

当局「もう外に出ないようにしてくれる? 扉を閉じろ! どいてくれ!」

部屋に人がいるにもかかわらず、当局とみられる集団は、板を使って扉をふさぎ、外部と遮断。

中にいるのは、感染を疑われながら入院を拒否した市民とみられている。

日本政府は、症状がない帰国者の自宅待機を認めているが、韓国は、症状が出ていない武漢からの帰国者を2週間隔離する。

韓国・文(ムン)大統領「帰国する海外同胞の安全はもちろん、完璧な遮断により地域社会の感染を予防するための措置です」

ところが、その韓国では、帰国者を収容する隔離施設がある地域の住民が猛反発。

中国同様、道路を車でふさぎ、進入を阻止するという行動に出た。

住民「なぜ民間人がいるところに入ってくるんだ! ありえるのか!」

さらに、別の地区では、政府関係者が説得を試みようとしたが、一部の住民は水を浴びせて聞く耳を持たず。

感染の拡大とともに、各地の混乱も広がるおそれが出てきている。

(2020/01/30)

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