アメリカで物価の上昇に歯止めがかかりません。10日発表された先月の消費者物価指数は7.5%上昇し、およそ40年ぶりの高い伸び率となりました。ワシントン土居記者の報告です。
首都ワシントンにあるスーパー。採れたての野菜や新鮮なお肉などが人気ですが、歴史的な物価高が直撃しています。
記者
「こちらでは今年に入り、ミルクをおよそ50円、牛肉をおよそ300円値上げしました」
去年は仕入れ先を変更するなど、極力、値上げをせずにやってきましたが・・・
スーパーのオーナー
「これまで多くのコストを負担してきましたが、物価が上がり続けているので最近、値上げで対応しました」
企業努力もついに限界。1月にすべての商品の値上げに踏み切りました。
客
「買い物をする時、いつもより値段を気するようになりました」
「まだ心配はしていないが、気にはなっています」
アメリカではバイデン大統領の就任以降、物価が急激に上昇。10日に発表された1月の消費者物価の伸び率はついに7.5%に達し、およそ40年ぶりの高さとなりました。専門家は「このまま物価高が続けば、国民生活に大きな打撃になる」と指摘しています。
ムーディーズ・アナリティックス チーフエコノミスト ザンディ氏
「一般的な家庭だと、1年前と同じ商品を買うのに毎月約250ドル(約3万円)多く出費しています。多くのアメリカ国民が経験したことのない物価高で経済的に疲弊しています」
一方、ここにきて日本でも値上がりが相次いでいます。日本では給料は上がらずに物価だけが上がる「悪い物価上昇」の懸念が高まっているだけに、アメリカの物価高は対岸の火事ではありません。
(11日10:32)
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