佐津川愛美、17歳の女子高生時代も自ら演じる、映画『蜜月』予告編

【2022年3月25日の公開は中止となりました】

 愛を求めながら壊れていく家族の、愛と再生の物語。闇に包まれた過去、母の笑顔の、父の沈黙の、美月の衝動の心の奥にあるものは? 

 のどかな田舎にある、陶芸家の美月の夫・哲郎(永瀬正敏)の工房にいる32歳の美月(佐津川愛美)、そこに母の死を告げに来る義弟・伊織(濱田龍臣)、ここから場面は、美月が高校生の頃、義父・(板尾創路)と義弟と暮らし始めた頃に戻り、一見、普通の家族の食事シーンに、安堵を感じる。                       

 その後、美月と夫の様子を見る母・美鈴(筒井真理子)のただならぬ視線が、何かが起きていること物語り始め、観る者に胸騒ぎを起こさせる。そこに義弟の恋人・香澄(森田想)も加わり、スクリーンいっぱいに映し出される一人ひとりの顔に、不穏なせりふを想像する。「一緒に逃げよう」と言う美月は、誰と何から逃げたいのか? この家族の笑顔が真実なのか? 苦悩の表情が真実なのか? 血のつながらない家族のめくるめく人生の物語を感じられる映像となっている。

 そして、予告最後の包み込むようなあたたかさにあふれた哲郎のせりふ「帰ろう」この一言に、か細い希望を感じさせる。キャッチコピー「きみの心をひとりぼっちにしておけない」は、永瀬演じる夫・哲郎から美月にかけられた言葉であり、台本にはない。撮影中、ふと永瀬が心に浮かんだ言葉を、監督に話したことからうまれたせりふで、観客の心にも深く響くに違いない。

 『捨てがたき人々』など、これまで社会の片隅で生きる男たちを描き定評のある榊英雄監督が、7年越しに取り組み、リアルな親としての感情をぶつけ、“家族の愛”という新境地を切り開いた本作。

 『MOTHER マザー』など一貫して社会的抑圧や差別を題材にした作品を生み出した脚本家・港岳彦によるオリジナル脚本。ヒロインを演じたのは、自身の監督作を発表するなどマルチに活躍する佐津川愛美。傷つきながらも愛を求め一線を越えてしまう17歳、秘密を抱えながら夫を愛し平穏な暮らしを望む32歳、過酷な家族環境下、懸命に生きる一人の女性の成長という難役を見事に演じきった。

監督:榊英雄
脚本:港岳彦 
出演:
佐津川愛美
筒井真理子  板尾創路  濱田龍臣  森田 想  永瀬正敏

製作:「蜜月」製作委員会(メ~テレ、UNITED PRODUCTIONS、アークエンタテインメント、ファミリーツリー) 
配給:アークエンタテインメント
(C)2022「蜜月」製作委員会
2022年/日本/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/130分/R15+
公式サイトURL:mitsugetsu.com
TWITTER:mitsugetsumovie
インスタグラム:mitsugetsu_movie

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