十五年戦争史(1931~1945)…1933.6~1937.6その①(非常時の小康)

1933.6~1937.6の枠を順に確認していきます。十五年戦争という見方で言えば、この4年間は戦争状態ではない4年間ということになります。
 まずは1933年に非常事態という意識が薄れたことについて言及しています。満州事変が終了し、昭和恐慌から脱出したこと、国家改造運動が小休止したことにより、平常時に戻ったかのような認識が各勢力に生じます。その中で、陸軍はすでに四・一六事件で壊滅状態にあった日本共産党の弾圧を行ったり、滝川事件などの学問弾圧を展開したりして、非常時を「演出」します。いつの時代も、「非常時」を演出するのは、別に目的(この場合、陸軍の問題などを掘り下げられるのを回避する目的)があることが分かります。
 この認識で動きを見せるのが、当時衆議院第一党の政友会です。鈴木喜三郎総裁の野心も相まって、政友会は岡田啓介内閣成立時に野党化します。鈴木は政党内閣への復帰を唱え、政権の獲得に腐心します。なお、この際、高橋是清は政友会の野党化に反発、自らの判断で岡田内閣の蔵相に留任し、政友会と決別しています。

関連動画
 四・一六事件→https://youtu.be/BFiBC9jXZbY

参考問題…一橋2014-2-3

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