ウクライナ当局は砲撃を受けていたヨーロッパ最大規模の原子力発電所がロシア軍に制圧されたと発表しました。
撮影者:「これがロシアの言う平和だ」
サイレンが鳴り響き、横向きに止められたトラックの向こうで大きな黒煙が上がっています。
場所はウクライナ南東部エネルホダル。
現地の住民がトラックで、バリケードで、そして人の鎖でロシア軍の侵入を防ごうとしていた場所でした。なぜなら・・・。
撮影者:「ロシア軍をヨーロッパ最大の原発に入れるリスクは冒せない」
ザポリージャ原発は6基の原子炉があり、ヨーロッパ最大規模の原発です。そこをロシア軍が攻撃しました。
原発敷地内の映像。空から降ってくるのはミサイルでしょうか、着弾して大きな光を放ちました。
また、別の映像では地上からも砲撃が行われていることが分かります。
ザポリージャ原発・広報担当:「砲撃は一時、収まっているが、いつでも原発事故になり得る。多くの建物が損傷し火災が発生している。消防士は中に入れていない」
ザポリージャ原発は黒海に近く、近隣にはモルドバやルーマニアなどがあります。
ウクライナ非常事態省は火災は訓練棟で発生したとしています。また、地元当局者によりますと、今のところ放射線レベルに異常はないということです。
ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ヨーロッパはすぐに目を覚ます必要がある。ヨーロッパ最大の原発が燃えている。原子炉は6つある。爆発したら終わりだ。ヨーロッパの終わりだ」
4日、ウクライナ当局はサポリージャ原発がロシア軍に制圧されたと発表しました。ただ、安全な運転のため、職員は現場に残り作業を続けているとしています。
ウクライナ北部チェルニヒウでドライブレコーダーに収められた映像には、車が向かうその先で・・・。
運転手:「これでもやつら(ロシア軍)は住宅地を攻撃しないというのか」
チェルニヒウで砲撃されたのは集合住宅。そして、学校です。
撮影者:「チェルニヒウの第18学校だ。民間人が避難していた学校だ。戦争に関係のない人がいた学校だ」
これらの攻撃で33人が死亡しました。
首都キエフの北西約60キロにあるボロディアンカも激しい攻撃にさらされました。がれきの中から、もうもうと煙が立ち上っています。この建物、中央部分がすっかり崩れ落ちました。
家族でくつろげるリビングもキッチンも破壊されました。
キエフ近郊の村で何軒もの住宅が攻撃されました。
住民:「何人か巻き込まれた。食料品を買いに行った後でここを通り、目の前で爆発した」
砲撃を受けたビルでは大きな火災が発生しました。
住民:「プーチンは人間じゃない。ファシストだ」
ロシア軍が首都への攻勢を強めるなか、3日にウクライナとロシアの協議がベラルーシで行われました。ただ、その同じ日、ロシアのプーチン大統領はフランスのマクロン大統領と電話で会談。
ロシア国営のタス通信はプーチン大統領が「目的達成まで作戦を続ける」と明言したと伝えています。
また、ロシアの安全保障会議では・・・。
ロシア、プーチン大統領:「同志よ、特別軍事作戦は計画通り順調に進んでいる。計画通りに、すべての任務が成功裏に実施されている」
協議を終えたウクライナ側は・・・。
ウクライナ、大統領顧問:「大変、残念ながら期待していた結果は得られなかった。唯一言えるのは人道的側面について詳細を話し合った」
全面的な停戦や攻撃停止については一致に至らなかったものの、戦闘地域から民間人を逃す「人道回廊」の設置で合意しました。
激しい攻撃にさらされるなか、日に日に避難を決意する人々は増えています。
隣国ポーランドでは、国境近くのショッピングモールが難民キャンプへと変わりました。
ベルリンにも続々と避難してきた人々が到着しています。
国連によりますと、ウクライナから避難した人は100万人を超えています。
ロシアによる侵攻は家族を引き裂いています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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