ワクチン3回目の副反応は?既に接種開始の医療従事者に聞いた。前倒しでワクチン品薄になる可能性も (21/12/07 16:24)

オミクロン株の感染拡大を受けて、国はワクチンの3回目の接種の前倒しの方向で
調整を進めています。気になるのは3回目の副反応。すでに3回目の接種が始まっている医療従事者に話を聞きました。

 先週水曜日、12月1日から始まった医療従事者を対象とした3回目の接種。愛知県 豊明市の藤田医科大学病院では、すでに職員の4分の1にあたる800人が3回目の接種を終えています。

 副反応は2回目と3回目では違いがあるのでしょうか?

「大きな重篤なものはありません。やはり発熱の報告はちらほらあります。翌日出勤を控えるという報告があったのは、800人中30人ほどです。接種部位の痛みは、2回目より3回目のほうが強かった気がします」(藤田医科大学病院 岩田充永副院長)

 

「接種部の痛み」「疲労」は3回目が多く「頭痛」「発熱」は少ないか

ファイザー製ワクチンの2回目と3回目の副反応ついて厚労省がまとめた資料によると「接種部の痛み」「疲労」に関しては2回目よりも3回目の方が多かったのに対して、「頭痛」「発熱」は3回目の方が少なく、「発熱」に関しては約半減という報告があがっています。

 藤田医科大学病院の職員の場合の実感は?

「2回目に(副反応が)出た人が出やすいわけでもなさそうで、2回目に大丈夫だった人が3回目でも大丈夫でもなさそうです。ちょっとまだ数が少ないので何とも言えないですが」 (岩田充永副院長)

Q.3回目の接種でも若い人に副反応が多い傾向はあるのでしょうか?

「海外の報告も合わせると、(副反応は)若い人や女性が多いという報告はありますね」(岩田充永副院長)

 3回目の副反応について、私たちはどうそなえるのが良いのでしょうか。

「あまり過剰に心配しないこと。翌日にあまりハードなスケジュールを入れない。出来れば休めるようにする。接種後に激しい運動は1週間程度は避ける。解熱剤・鎮痛剤を市販のものでいいので、準備をすると大丈夫かと思います」(岩田充永副院長)

「前倒し」で高齢者の接種と職域接種が重なりワクチン不足に?

 すでに愛知県は3回目の接種を12月中にも始めたいとしていますが、時期を前倒すことで、こんな問題が生じる可能性があるといいます。

「3回目接種をどれぐらいの人が検討しているかにもよるが、例えば6カ月に短縮すると高齢者と職域接種の若い人が重なるので、ワクチンが品薄になるのではないか。接種券が届いているのに予約が出来ないことも考えられる」(岩田充永副院長)

 高齢者の接種が12月から始まるとします。働く人たちの職域接種の2回目が始まったのは、今年7月、3回目の接種は本来なら2022年の3月からとなるはずでしたが…

 例えば2カ月前倒すとなると、職域接種の開始が、2022年1月からということになります。

 早めた分だけ高齢者と接種が重なるため、その期間はワクチンが足りなくなり、予約が出来ないという事態も起こりうるといいます。

 一方で、岩田副院長は3回目接種の意義を訴えます。

「2回接種した蓄積が現場にもあるので、順調に進んでいくと思う。幸い日本は感染者が非常に少ない推移で抑えられている。3回目の接種が検討出来るのは非常に素晴らしいことで、多くの方がもう一度感染予防効果を上げることは、第6波のピークを抑えるためにもとても良いことだと思います」

「オミクロン株というよくわからないことに不安を抱いている人も多いと思いますが、集団免疫が上がれば上がるほど、オミクロン株の被害は抑えられるというのは、世界中の科学者たちの一致した見解です」

「2回目と同等に体調が悪くなる確率もあるので、翌日の体調管理や休む日程など大変なこともあるけど、是非3回目の接種を前向きに検討して頂ければと思います」(岩田充永副院長)

(12月7日 06:000~放送 メ~テレ『ドデスカ!』より)

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