徳島の病院にランサムウェア攻撃か 身代金要求 患者約8万5000人の電子カルテ使用できず

徳島県つるぎ町立半田病院では2週間以上、病院内のシステムが使えない状態が続いています。

サイバー攻撃に見舞われたのです。

【つるぎ町立半田病院 丸笹寿也事務長】
「200数十台あって、感染しているのが40台くらい。サーバー関係は、かなり影響が大きいと聞いてます」

10月31日の未明、半田病院にある十数台のプリンターが突然一斉に動き出しました。

紙には「データを盗んで暗号化した。身代金を払わなければデータを公表する」との内容が。

調査の結果、半田病院のシステムが感染したウイルスは、世界中で被害が報告されている「LockBit2.0」とみられていて、「ランサムウェア攻撃」に使われるものです。

ランサムウェア攻撃とは、犯罪グループが何らかの形でシステムに不正に侵入し、機密データを抜き取って暗号化し、使えないようにした上で情報を漏洩すると脅して金銭を要求するものです。

去年、大手ゲーム会社「カプコン」も被害に遭い、最終的に1万5000人以上の個人情報の流出が確認されました。

半田病院の電子カルテのシステムは、県内の医療ネットワークなどと専用回線でしか接続されておらず、セキュリティーソフトを入れて不正アクセスを防ぐ対策を取っていました。

ネットワークやUSBメモリーを経由した感染などが考えられるとして、原因を調査しています。

専門家は、「世界中でランサムウエアの被害が増えていて、病院が狙われるケースが相次いでいる」と指摘します。

【神戸大学大学院 森井昌克教授】
「ある意味で病院っていうのは、すごく重要なインフラですよね。生死にかかわる、今回のように電子カルテが使えない。あるいは医療機器とかですね、そういうのも今コンピューターと結ばれてますので、そういうのが使えなくなると非常に大きな被害を受けますので、身代金を払うということが選択肢に出てくるわけですよね。そういう意味で、お金が取りやすいということで、狙われる可能性も高いですね」

半田病院は、犯行グループの要求に答えていませんが、今のところ第三者への情報漏洩は確認されていません。

しかし、患者約8万5000人分の電子カルテを見ることができない状態が続いていて、業務に大きな支障が出ています。

【受付対応している職員】
「紙カルテはもちろんおいてあったけど、現実にそれを使用するとなると、IDとか分からない状態なので大変」

電子カルテのシステムの復旧のめどは、立っていないということです。

カンテレ「報道ランナー」2021年11月15日放送
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