ウクライナへの軍事侵攻はありうるのか。JNNの単独インタビューに応じた駐日ロシア大使は「我々次第ならば戦争はない」と明言する一方、欧米への強い警戒感もにじませました。
10日から始まっているロシアとベラルーシの大規模な合同軍事演習。ロシア極東から移送された地対空ミサイルS400や戦闘機など、最新の兵器がウクライナ国境周辺などに投入されています。
NATO ストルテンベルグ事務総長
「冷戦以降、最大規模だ」
NATO=北大西洋条約機構は、ベラルーシ国内に展開したロシア軍が3万人規模にのぼるとして危機感を強めていますが、それだけではありません。
こちらはウクライナ南部クリミア半島の軍港。2014年、ロシアに一方的に併合されましたがここにロシア艦船6隻が入り、近く演習が行われるとされています。ウクライナ東部付近のロシアの国境地帯などにもすでにロシア軍が配備されていることからウクライナは、ほぼ取り囲まれている形です。
こうした状況についてどう答えるのか。ガルージン駐日ロシア大使がJNNの単独インタビューに答えました。
記者
「圧力を受けていると感じても仕方ないと思うが、これについてどう説明を?」
ガルージン駐日ロシア大使
「私はそう思っていません。ロシアとベラルーシは連合国家であり、その連合国家の大きく大事な機能のひとつとしてお互いの防衛協力がある」
大使は、こう主張したうえでウクライナのNATO加盟への警戒感を強調しました。
ガルージン駐日ロシア大使
「もしウクライナがNATOの加盟国になるとすれば、例えばモスクワまでのミサイル到達時間が数分間まで短縮されてしまう。それは明らかに脅威ですよ」
またNATO側の判断については。
ガルージン駐日ロシア大使
「NATOの基本文書において、NATOが希望を出している国、手を挙げている国を必ず加盟させる義務があるというわけでもない」
駐日ウクライナ大使は会見でウクライナのNATO加盟は自分たちの安全保障のためだと強調しています。
ただフランスのマクロン大統領は"NATOとロシアが共存するための妥協案"として「ウクライナがNATOに加盟しないことだ」との考えを示したと、フランスメディアが伝えています。
こうした中、ウクライナは今回の合同演習に対抗する形で軍事演習を開始。アメリカから供与された対戦車ミサイルやトルコ製の軍事ドローンの投入などでけん制する構えですが、現地では複雑な感情も渦巻いています。
ウクライナ政府軍の元兵士 オクサナさん
「ごめんなさい・・・夫が亡くなったことを信じられませんでした」
ウクライナ政府軍の兵士だったオクサナさん。国内で親ロシア派との紛争が続き、夫は3年前に地雷を踏んで亡くなりました。娘は、夫の死の3か月後に生まれました。
ウクライナ政府軍の元兵士 オクサナさん
「ロシアは侵攻するかもしれません。望まれれば娘を預けてでも戦闘に参加します」
軍に戻ることも考えていると決意を示しますが。
ウクライナ政府軍の元兵士 オクサナさん
「軍人として侵攻に備えますが、母親としては平和を望んでいるんです」
こんな思いを抱かずに済む日は、いつ訪れるのでしょうか。
(11日16:30)
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