五輪延期濃厚 聖火リレー 走れないランナーが思いを語る 無念の声

大会はいつに延期になるのか。

聖火ランナーたちは今、複雑な思いでその結論を待っている。

開会式の予定日まで、あと122日となった東京オリンピック。

開催延期の見方が強まる中、安倍首相は24日夜、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長と電話で会談し、延期する場合の日程などについて意見を交わす見通し。

また、検討される開催の時期について、ある政府高官は、1年の延期が軸になるとの見通しを語った。

影響は、あの“注目行事”にも及んでいる。

26日、福島からスタートする予定だった聖火リレー。

大会組織委員会は、IOCが大会延期を含めた判断をするまで、聖火リレーを見送る方針を固めた。

ランナーの参加を取りやめ、聖火をともしたランタンを車で巡回させる案が有力となっている。

この知らせに、聖火リレーの第1走者を辞退した「なでしこジャパン」の川澄奈穂美選手(34)は、「ランタンを車で運ぶっていうのは、正直すごく寂しいなっていう気持ちの方が大きい」と話した。

一般人の聖火ランナーからも複雑な思いが。

福島・南相馬市でスタート初日に走り、人気グループ「TOKIO」に聖火をつなぐ予定だった小学6年の早坂優一さん(12)。

実は4年前、校庭にある「百年桜」を力強いタッチで描いた絵が、トーチのデザインに大きな影響を与えた。

早坂優一さんは、「聖火リレーはやるものだと思っていたので、ショックでした。僕たちが描いた桜の絵がもとになってトーチになったので、ちょっとそのトーチを持って走りたかったので、残念でした」と話した。

三重・志摩市在住の三橋まゆみさん(71)も聖火リレーの参加を予定していた。

現役の海女として、世界に“海女文化”を発信したいと応募。

4月8日に県内を走る予定だった。

三橋まゆみさんは、「残念ですけど…。また新たにする時は走れるんかなって、そっちの心配の方が」と話した。

そして、前回の東京オリンピックでも聖火リレーの中止に見舞われた“幻の聖火ランナー”。

かなうはずだった56年越しの夢は、いったい…。

兵庫・西宮市に住む森純也さん(73)。

前回、東京オリンピックが行われた1964年、当時高校3年生だった森さんは、聖火ランナーとして走る予定だった。

しかし、不運にも当日、台風に見舞われ、聖火リレーは中止。

そんな森さんにとって、今回の参加は、56年越しの夢がかなうはずの場だった。

森純也さんは、「前は台風で走れなくて、今度は台風ありませんって言ってたんですが、もっと大きな、とんでもない台風が来て。粛々と天命を待つ」と話した。

大会組織委員会は、24日午後6時半から緊急会見を開き、計画の変更などについて明らかにする見通し。

大会延期が決定した場合、ランナーによる聖火リレーは、当初のルートであらためて行うことを検討しているとみられる。

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(2020/03/24)

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