委員長を務めた大浦暖人さん

 6月8日と9日の両日にわたり、第27回KODAIRA祭が開催された。新型コロナウイルス感染症の影響が薄れた昨年と同様、今年も全面的な対面形態での開催となった。本紙は、今年のKODAIRA祭実行委員長を務めた大浦暖人さん(経2)に取材し、同祭の振り返りや、来年以降の開催にあたっての思いなどを語ってもらった。

委員長を務めた大浦暖人さん

 1、2年生から構成されるKODAIRA祭実行委員会は、およそ200名の委員を抱える大きな組織。組織のリーダー経験が今までなかった大浦さんは、「大学では新たなことにチャレンジしてみたい」との考えから、巨大組織である同委員会のトップに挑戦したのだという。
 昨年秋から本格化した準備では、まず初めに、「frontier」を今年のKODAIRA祭のテーマに決定した。コロナ禍からの復活を果たした昨年のテーマが「renaissance」であったことを踏まえ、コロナ禍明けの新時代のKODAIRA祭をつくりあげたいとの思いが込められている。このテーマに沿って、最先端の象徴ともいえる「宇宙」をモチーフに、今年の同祭での企画や装飾・看板づくりが進められた。
 同祭当日までの準備期間中、学内の学生団体や学生支援課、学外では地域の商店の方など、多方面からの連絡や話し合いに追われていたという大浦さん。一つ一つのメールを把握した上で返信したり、対面で協議する場面が多くあったりしたことは、多忙で大変だったと振り返る。その一方で、実行委員を務めていなければ、関わることがなかったであろう人との出会いもあり、こうした経験は非常に楽しいものだったと語る。秋ごろに自分たちが考案した企画が、4月以降に次々と仕上がっていく過程も、委員を務めていて楽しいと感じた場面だそう。
 KODAIRA祭当日、悪天候の中での開催となった昨年とは打って変わり、今年は晴れやかな天気の中での開催となった。天気の後押しもあり、多くの来場者に恵まれた結果、1年生のクラスごとに置かれた模擬店も大盛況だったそうだ。「KODAIRA祭での模擬店の開催が、クラス仲をさらに深めることに繋がれば嬉しい」と大浦さんは言う。
 これに加えて、受験生向け冊子である『黄本』の配布状況が好調であったことも、祭当日で嬉しかったことだと語る。受験生応援パート内で、1年生委員が中心となってつくる黄本には、本学の受験に関するデータなどがふんだんに盛り込まれている。試行錯誤しながら冊子の作成にあたっていたことを知っていたため、好調な配布状況に「彼らの労力が結果として出ている」と誇らしい気持ちになったそうだ。
 盛況のうちに幕を閉じた、第27回KODAIRA祭。大浦さんは、「来年以降はさらに大きな規模で開催してほしい」と、今後の同祭への思いを話す。さらにパワーアップして帰ってくるであろう今後のKODAIRA祭に、大きな期待を寄せたい。