4月19日、如水会主催の新入生歓迎会が、如水会館(東京都千代田区)にて開催された。コロナ禍前以来、5年ぶりの本格的な開催となった今年度は、スーツに身を包んだ多くの新入生が参加し、食事や歓談を楽しんだ。
この会は、新入生同士の交流を目的として、例年、新入生歓迎委員会(以下、新歓委)の協力のもと、本学の同窓会組織である如水会が主催している。しかし、新型コロナウイルス感染症が流行し始めた20年度以降、歓迎会は中止を余儀なくされた。昨年度はコロ ナ禍からの脱却を踏まえて開催されたものの、開催時期が7月末となったことや事前申込制をとったこともあり、参加者は少なかった。一方で、今年度はコロナ禍以前のように4月に開催し、事前の申込なく参加できるようにしたため、参加した新入生は600人を上 回ったという。会に出席した中野聡学長は「私はコロナ禍前、副学長時代にもこの会に参加していたが、そのころの状態に戻ったようで嬉しい」と語った。
会は如水会理事長である杉山博孝氏の挨拶から始まり、続いて中野学長が登壇した。両氏からの激励の言葉に対し、新入生は時折、大きな返事で答えた。その後、如水会代議員の選挙を経て、大月康弘副学長による乾杯の音頭とともに、食事・歓談の時間が始まった。会場にはローストビーフをはじめ数多くの料理が並び、新入生はそれらに舌鼓を打ちつつ、同級生との会話を楽しんでいた。新入生の一人は「今日のようにクラス全員で集まる機会はあまりない。皆と親睦が深められてよかった」と満足げだった。アメリカンフットボール部に入部したという別の新入生は「これから部活動に積極的に参加し、チームの成績向上に貢献したい」と大学生活への意気込みを語ってくれた。
会も終盤に近づくと、新歓委の藤尾佳彦委員長(商2)が登壇し、歓迎会開催にあたっての如水会の尽力に対して、感謝の言葉を述べた。藤尾委員長は、本紙の取材に対し「コロナ禍で途絶えた歓迎会が、リスタートした瞬間に立ち会えて嬉しい。バックグラウンドも違う仲間が集まるこうした場は重要」とも語ってくれている。最後は應援部によるパフォーマンスと、校歌「武蔵野深き」の斉唱によって会は幕を閉じた。
本紙が杉山理事長に、新入生へのメッセージを伺うと「少人数で誰とでも親しくなりや すいのが一橋の強み。これからの学生生活で、卒業後も付き合えるような仲間を作ってほしい」と話してくれた。参加した新入生はその期待に応えるかのように、早くも打ち解けた雰囲気で、終始、会を楽しんでいたようにみえた。
また、これに先立ち、4月13日から新歓委による新歓合宿も5年ぶりに開催された。合宿には新入生の9割が参加し、こちらも盛況となった。行先は河口湖と山中湖で、宝探しをはじめとする様々な催しものが行われた。新入生はクラス単位での行動となり、親交を深めた。
今年度は、コロナ禍以前に行われていた様々なイベントが本格的に復活し、コロナ禍からの脱却が鮮明となった。今後もKODAIRA祭などの新歓行事が予定されており、一層の盛り上がりが予想される。