血 あなたは『 血 』と聞くと何を思い浮かべるだろうか。
血液?それとも血縁や血統?
"血の通った○○"なんて言葉もあるよね
これは私が体験した血にまつわるお話なんだ。
んーどこから話すのが良いかな?
その日私はお風呂に入っていたんだ。
いつも通り
洗顔→洗髪→体洗って→入浴
というまあみんなが知りたくもないであろう流れを踏んでいたんだね。
湯船が少し冷めていたので、
私は追い炊きボタンを押して湯に使ったんだな。
そのお湯は入浴剤によって乳白色だった。
「ふー」と一息ついて天井を見上げる。
そしてだんだんと目線を下げていき、
湯船を見たとき私はあることに気付いたんだ。
「赤い」
そう、乳白色のはずのお湯が、私の周りのお湯が赤い。
「血だ!」
私は瞬時にそう判断した。
これは私の血だ、と。
血は結構な量に見受けられた。
ちょっとやそっとの量ではこんなに赤くはならない。
私はとっさに指を見た。
そう、指にカスリ傷のようなものがあって、
初めは少ししみていたのだ。
しかし指はなんともない。
そもそも多少の怪我ではこんな量の血はでないだろう。
次に私ははっと思う。
尻は大丈夫か?と。
そう肛門が切れていれば、この血の量は納得がいく。
私はとっさに立ち上がり尻に手を当て確認する。
が、血はつかない。
尻ではなかった。
この間にも血は滴り落ちていた。
ポタ、ポタと。
血は顎から落ちていた。
私は手を当て流血するポイントを探す。
しかし見つからない。
血も止まらない。
このころにはもうわたしは湯船から出ていた。
血に染まった手をシャワーで流し、
そして顔に当て探す。
しかし見つからない。
唇を疑い舐めまわす。
しかし鉄の味がするだけだった。
口内も疑ったが、それでは滴り落ちる血の量と
口内の液体の量が合わない。
もういちど唇を疑う。
舌ではわからないだけかもしれない
手を当ててみた。
手には血が付く。
入念にシャワーで口と手を洗い流し、
今度は口を開いた状態で手を当てる。
「上唇だ!」
私はそう確信した。
血は上唇から出ている、と。
血は鼻から出ていた。
Current ヒトコト: 秋田