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激論!~通のコロッケそば道~座談会
(左から 崩し派:田原、卵あえ派:丹、別盛り派:牧野、ちょい浸し派:久保田)
名代富士そばで料理を注文するとき、ついつい目がいってしまうのが店舗限定メニューや、期間限定メニュー。けれど昔からある超定番も、やはりしっかり味わっておいてほしい。
ということで、ここでは2回に渡り「コロッケそば」(410円)の魅力に迫る。
え、そんなメニューあったの? と驚いたあなたも、知っているけど無視し続けてきたという常連さんもぜひチェック。読めばコロッケそばを食べたくなること確実だ。
第1回の今回は初級編......といってもいきなりマニアックな話題になるので、どうか最後までついてきてほしい! 今回は「俺にコロッケそばを語らせろ」という猛者4名が集結しコロッケそば座談会を開催。
富士そばを運営する、ダイタンホールディングス社長の丹。ダイタンイート、営業係長田原。ダイタン食品、営業係長牧野。ダイタン企画、営業係長久保田、という錚々たる面々が顔をそろえた!
それでは思い思いの食べ方を話してもらおう。さっそく田原と久保田は「普通」のコロッケそばを注文。
こちらが富士そばのコロッケそば。うーん。これはおいしそう。めんつゆに染みたコロッケの衣が、少しずつやわらかくなっていくところがたまらない!
しかし、残りの2人は早くも己のコロッケそば道を突き進む。注文の段階で早くも「個性」を発揮。
「僕は、別盛りでお願いします。コロッケを別皿に盛ってください」
開口一番、そう話したのは牧野。なるほど、コロッケそばにはそんな裏技があったのか。
これが別盛り。「コロッケはコロッケ、そばはそばで楽しみたいんですよ。これなら最後までサクサクのコロッケを味わえますからね」。
なるほど、「コロッケはサクサク感を楽しみたい」という人は確かにこの方法がおすすめだ。牧野は一口コロッケを味わった後、
ソースを気持ちよさそうにコロッケにかける。ソースがかかったコロッケはなるほど存在感抜群、腹が減っているときには頼もしすぎる!
次に変わった注文をしたのが社長の丹。「僕は丼にコロッケ入れてもらっていいけれど、玉子のトッピングを忘れないでね」
「生玉子」とのコラボとはさすが社長! とはいえトッピング代はわずか60円。安い!!
「通常の卵トッピングを頼むと温泉卵がでてくるんですが、コロッケそばのときは絶対生玉子トッピングをしますね。」
どうです? このビジュアル。ちょっとリッチ! コロッケそばと合わせてもワンコインでお釣りがきちゃうので、ちょっと贅沢したい日にぜひ試したいところ!
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コロッケの甘みを楽しむか、表情を楽しむか......。
では食べましょうかとなった段で、普通のコロッケそばを注文していた田原がついに動く。
なるほど、いきなりそうしちゃいますか。
そう、これがコロッケそば好き必殺の「崩し」である。コロッケのサクサク感はあえて消して、スープとコロッケを同化。コロッケそばならではのテクだ。ホロホロにくずれていくコロッケがスープにコクをプラスする。
「コロッケは北海道産のじゃがいもを皮のまま蒸して裏ごしているんですよ。だからじゃがいも本来の味を楽しめるんです」と、田原。
甘みのあるじゃがいもがスープにとけて、スープも一気に甘みが増す。まさに北海道の大地を感じさせる一品に! いつもの富士そばスープの味がこれだけで激変するから面白い。
「とはいえ、変化を楽しむというのがコロッケそばの醍醐味ですよね」、
そう話すのは最後まで動きを見せなかった久保田だ。彼はコロッケそばの「定番」ともいえる「ちょい浸し派」。
コロッケが丼の中で静かに変化する様に逆らうことなく、コロッケを少しずつ食べていく。これぞコロッケそば道の原点にして王道だ。「徐々に味が変わっていくのがたまりませんね」。
変わりゆくコロッケの表情を味わえるからコロッケそばビギナーはぜひ、この食べ方から挑戦してみてほしい。
「仕上げはやはりこれだろ」
と、そんな声が聞こえてきたのは、座談会の最終盤。社長、丹がおもむろに箸を持ち上げ、皆がその姿に注目する。
「玉子をといたつゆにコロッケを浸すのが最高ですよ」、丹いわく、玉子のコクとマイルドさがコロッケにベストマッチとのこと。なるほど、コロッケと玉子が渾然一体となったスープは独特の甘みを生み、濃厚な味わいに!
「やっぱり、コロッケそばは面白い。いろんな食べ方ができるね。つゆの味がスッキリしているから天ぷらだけじゃなく、コロッケにもちゃんと合う」。と丹社長。
そう、普段天ぷらの味を倍加させている、だしの効いたつゆはコロッケのおいしさまでも見事に引き出すのだ。これまで天ぷらトッピングしかしてこなかった方、ぜひコロッケそばに挑戦見てほしい。富士そばライフの幅が広がるはずだ。
今回、コロッケそば好きたちが力説した技を駆使するもよし、己のコロッケそば道を貫くもよし。いろんな「おいしい」を体験できるコロッケそばという文化をぜひ楽しんでほしい。