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【代表Column】
一連の放射能情報の隠蔽は、木村氏が、「人命軽視の不作為の犯罪」とし、
『NEWSポストセブン』が、「政府が情報を隠して国民を被曝させた」旧ソビエト政府と同じ歴史的大罪とする。
パニックを起こさない日本人に感嘆した海外メディアだが、「危険」という『デマ』(正しい情報)を統制して、「安全です」という『正確な情報』(デマ)で国民をだまし、放射能によるSlow Deathへと導く行為は、国家による自国民に対するSlow Holocaust 全燔祭(ユダヤ教の神事の犠牲)のようである。
これは、第二次大戦中の大日本帝国が、敗退という『デマ』(正しい情報)を「転進」という『正確な情報』(デマ)で国民をだまし、大都市空襲や「広島」「長崎」の原爆による「民間人無差別殺戮」をもたらした行為と、相似である。
関東軍は、「ソ連は攻めてこない」として民間人を置き去りにして、先に日本本土という安全地帯に向かった。
首相と官邸は、関東地域を壊滅させる可能性のある浜岡原発だけを止めて、その他の原発を(つまり福島の惨状が関東以外の地域に発生する可能性を)容認した。沖縄を犠牲にし続け、福島を今、目の前で見殺しにし、その他の地域を見放そうとしている。地方を、国民を犠牲にしつづければ、自分たちだけは助かるとでも思い込んでいるかのようだ。
福島第一という「戦場」で、士官(正社員)は、兵卒(下請け作業員)を最前線に置き、使い捨てにする。
一方で、Fukusima 50 という英雄譚(物語)で、「特攻隊」の志願兵を募るが、
生還の望みなど持つなとばかりに、「大量被曝に備えた造血幹細胞の事前採取」を許さない。
(『NEWSポストセブン』原発作業員の白血病対策 政府要人容認も保安院「必要なし」
2011.05.17 07:00 http://www.news-postseven.com/archives/20110517_20537.html より)
飯舘村の住民が、4/30説明会から計画避難開始の5/15まで(それ以前の移動には補償がないために)、汚染地域に押しとどめられた理由は、一体何だろうか。
放射線防護地域レベルに閉じ込められた福島県民の継続的疫学調査が予定されているそうだ。730部隊の人体実験、原爆後の米国によるヒバクシャ追跡調査を、思い起こさせる。
「昔、陸軍、今、東電」にならえば、昔、大本営、今、安全委・保安院だろうか?
目覚めていなければ、国民は国家という「鵺・ぬえ」『リヴァイアサン』(Leviathan)により、討ち滅ぼされ喰われてしまうのだと、私たちは覚悟しなければならない。
2011/5/17 【川崎泰彦 記】
「鵺・ぬえ」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B5%BA
『リヴァイアサン』(Leviathan) http://bit.ly/mddnD3
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放射能拡散情報の隠蔽(1)
2011/3/15 の「不可思議な避難」 (鎌田慧氏):
15日昼頃から大企業が社員に自宅待機を命じていた。14日深夜、体育館の避難民や自衛隊など、30キロ圏の人たちが逃げ出したこと。
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木村 朗 (鹿児島大学教授)
「時代の奔流を見据えて──危機の時代の平和学」第三〇回
福島 「原発震災」 の意味を問う ~錯綜する天災と人災(その一)
NPJ通信 2011.5.13
http://www.news-pj.net/npj/kimura/030.html
より
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【引用開始】
枝野官房長官が福島第1原発の3号機付近で、毎時400ミリシーベルトの放射線量(1時間で一般人の年間被ばく線量限度の400倍となる)を観測したと発表した3月15日に 「不可思議な避難」 (鎌田慧氏の言葉)が東京で実施されていたという情報です。
それは、大手メディアなどの企業で、15日昼頃から社員を帰宅させて自宅待機を命じていたこと、また14日深夜に体育館にいた避難民だけでなく自衛隊の特殊部隊など、原発から30キロ程度離れた地域にいた人たちがいっせいに逃げ出したということです。
これは、プルサーマル(MOX燃料:プルトニウムとウランとの混合酸化物) を使っている3号機の暴走という自衛官から知らされた情報が原因ともいわれていますが、詳細は不明とされています(鎌田慧著『原発暴走列島』 ASTRA、2011年5月発行、18頁、および 『週刊現代』 2011年4月9日号、を参照)。
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もし 「官邸幹部から、SPEEDI 情報は公表するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日(16日)には、官邸の指示でSPEEDI の担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」 というSPEEDI を担当する文科省科学技術・学術政策局内部からの重大証言(放射能拡散情報公表が遅れた背景に 「政府の初動ミス隠し」:『NEWSポストセブン』 4月26日、『週刊ポスト』 2011年5月6日・13日号)が事実であるとすれば、これは明らかに人命軽視の不作為の犯罪であると言わなければなりません。
【引用終了】
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放射能拡散情報の隠蔽(2)
官邸と原子力安全委が伏せたSPEEDI(放射性物質の拡散・飛散の予測図)
『NEWSポストセブン』 4月26日、『週刊ポスト』 2011年5月6日・13日号)
放射能拡散情報公表が遅れた背景に「政府の初動ミス隠し」
2011.04.26 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20110426_18500.html
より
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【引用開始】
SPEEDIは事故直後の3月11日17時から動き始めたものの、最初に拡散予測図が公表されたのは3月23日、その後4月11日に2枚目が公表されたにとどまっている。その背景を追跡してみた。
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SPEEDIを担当する文科省科学技術・学術政策局内部から重大証言を得た。
「官邸幹部から、SPEEDI情報は公表するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日(16日)には、官邸の指示でSPEEDIの担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」
名指しされた官邸幹部は「そうした事実はない」と大慌てで否定したが、政府が“口止め”した疑いは強い。なぜなら関連自治体も同様に証言するからだ。
システム通り、福島県庁にもSPEEDIの試算図は当初から送られていたが、県は周辺市町村や県民に警報を出していない。その理由を福島県災害対策本部原子力班はこう説明した。
「原子力安全委が公表するかどうか判断するので、県が勝手に公表してはならないと釘を刺されました」
福島県は、玄葉光一郎・国家戦略相や渡部恒三・民主党最高顧問という菅政権幹部の地元だ。玄葉氏は原子力行政を推進する立場の科学技術政策担当相を兼務しており、渡部氏は自民党時代に福島への原発誘致に関わった政治家である。
この経緯は、国会で徹底的に解明されなければならない。「政府が情報を隠して国民を被曝させた」とすれば、チェルノブイリ事故を隠して大量の被曝者を出した旧ソビエト政府と全く同じ歴史的大罪である。
【引用終了】
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[...] 【参考リンク→110517 Slow Holocaust】 [...]
[...] 【参考リンク → 110517 Slow Holocaust】 [...]