小出裕章さんのプルサーマル批判、書き起こしリンク貼りました。

☞ http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65720917.html

字幕「京都大学原子炉実験所助手 小出裕章」

 「まずあの基本的にプルサーマルはどういうものなのかということを聞いていただきたいと思います。私は68年に原子力の平和利用というものに大変な期待をいだきまして原子核工学科という学問を選びました。」

「全部化石燃料がなくなったら原子力だと言われてたわけですけれども、原子力の燃料となるウランは、石油と比べても数分の1しかないし、石炭に比べたら数十分の1しかいない大変貧弱な資源だった。こんなものに人類の未来を託するなんてことがまずバカげている。」

小出「ただしですね、原子力を推進する人たちには夢があります。」

小出「プルトニウムをつくりだして、再処理をして、ぐるぐるこのサイクルをまわすことで、ようやくまあ、核分裂性のウランに比べて60倍ぐらいまで原子力の資源が増えるだろう、という夢を描いた。」

小出「普通の原子力発電所から出てきた燃料の中からプルトニウムをつくりだしてこちらに引き渡そうとしたんですね。しかし高速増殖炉というのは実は実現出来ていないのです。世界的にも実現できていないし、日本でも、もんじゅという実験が潰れてしまった状態。」 

小出「今現在の日本という国がもってしまったプルトニウムというのは、長崎原爆をもし作ることに使うならば2000発もできてしまうというくらいの量になっている。しょうがないので、プルサーマルで燃やしてしまおうということを考えた。」

小出「これはもともと、これは必要だったのではなくて、原子力をやろうとしていた人たちの夢が破れてしまった。」

小出「日本がやってきた原子力政策が根本的から間違えてしまったから、今、私達が追い込まれてしまっている。」

小出「結局、原子力政策が破綻してしまいましたので、そのつけを安全性を犠牲にします。大橋さんは犠牲にしないといったけど、必ず犠牲にします。」

小出「それから経済性も犠牲にします。それから資源的にはほとんど意味がありません。高速増殖炉をやるということなら別ですけれども、プルサーマルなどには全く意味が無いと言ったほうがいい。それでプルサーマルに踏み込んでしまう。そういうことになってしまいました。」

小出「こういう原子炉を設計するときにどうするかというと、大橋さんもおっしゃったように安全余裕というものを考えて、設計して作るわけです。しかし、本当の危険はもっと大きいのかもしれないのです。想定が間違えていたということはよくあることで、残念ながら事故というのは起こるわけです。」

小出「普通の原子力発電所でも事故は起こります。実際沢山起こってきている。これからプルサーマルにすると、危険は必ず増加します。」

小出「こういうことを皆さんが受け入れるのかどうなのか、ということが問われているとお考えいただければいいと思います。以上です。」

(プルサーマル発電の事情の説明箇所終わり)

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