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「ファーストフードが世界を食いつくす」エリック・シュローサー、
Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal
Eric Schlosser
マクドナルドについての徹底的調査。
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飼育場に詰め込まれた牛達は、ほとんど運動もできずに、糞尿にまみれて育てられる。「汚れた食べ物や水を口にするのはよくない」と、その(保健)職員は私に語った。「けれども、わわわれはいまだに、動物には汚れた食べ物や水をやってもいいと考えているのです」飼育場は「糞を再循環」させることにかけては、非常に効果的な構造になっている。
ハンバーグ店でのO-157の発祥は単なる食中毒ではない。これは完全に食肉産業の構造的な病いだ。はっきと言おう。生焼けの肉にOー157が混入しているという事実が示すのは、その肉に牛の糞が混じっているということ。
食品医薬品局の現行規定において、豚や馬の死骸は、食鳥類の死骸とともに、牛の飼料として与えても良いということになっている。しかもこの規定では、牛が食鳥の死骸を与えられるだけではなく、食鳥が牛の死骸を与えらることまで許可されているのだ。
「ひどいですよ。牛というのは反芻動物で、本来は、牧草や、せいぜい穀物を食べます。他の動物を食べるようにはできていないんですよ」
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◆もう、絶対、一生、二度と、マックが食べれなくなる無数の理由。
2009-09-10
マウスパッドの上の戦争。
http://d.hatena.ne.jp/ziprocker/touch/20090910
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【引用開始】
パンドラの箱を開けよう。最近のペッパーランチに代表されるハンバーグ店でのO-157の発祥は単なる食中毒ではない。これは完全に食肉産業の構造的な病いだ。はっきと言おう。生焼けの肉にOー157が混入しているという事実が示すのは、その肉に牛の糞が混じっているということだ。多くの人は文字通り「焼け糞の混じった肉」を食わされている。(もちろん、混じっている糞はほんの微量だから誰も気がつきはしない。そして不幸なことに生焼けの糞肉を喰わされた人々が発症している)これは紛れも無い事実だ。この問題を知ったのは、エリック・シュローサーがマクドナルドについて徹底的に調査して書いた、「ファーストフードが世界を食いつくす」(日本版の出版は2001年8月)という本のおかげだ。この本読み終わって、ゾっとした。いや、本当に、マジかよ。悪夢だ。もう二度とマクドナルドやチェーン店のハンバーガーやハンバーグ、牛丼、スタ丼、焼肉、いや、それだけじゃない、スーパーやコンビニのあらゆる安いアメリカ産の肉なんか絶対食べたくない。心の底からそう思った。これを読んでまだマックや肉が食いたいなんて言ってるやつがいたらよっぽどのバカかノータリンに違いない。小学生だって、二度とあのハンバーガーなんかにパクつきたくなくるはずだ。笑顔でとんでもないものを売りつけてくれて、ほんと、イカれてるとしか思えないシステムだ。この、食肉業界ってやつは。
シュローサーのこの本は「ローリング・ストーン」誌に載った記事を膨らませたもので、非常に丁寧な取材と調査で、たった数百円のハンバーガーが生まれるまでにどんな巨大で残酷なシステムが作られ、暴走し、この世界をめちゃくちゃにしているか、わかりやすく解説している。とりあえず面白いエピソードだけ抜書きにしてみようと思うのだが、とにかく、この本で一番ショックだったのは、今回のペッパーランチに限らず、過去においてマクドナルドやその他のチェーン店のハンバーガーを食べて重度の食中毒や死者が続発しているという事実であり、何度も繰り返すが、「ハンバーガーを食べると重病(O-157などの食中毒)に陥る危険性があることの、単純明快な理由は、つまり、肉の中に糞が入っているのだ」(P273)という一言だ。新鮮で消毒されているならネズミやミミズの肉の方が、O-157に犯された糞肉よりもまだずっとマシじゃないか?
なぜ肉に糞が混入するのか?この恐ろしい糞交じりの肉が生まれる過程や、マクドナルド、食肉産業、アメリカのロビイストを巡る興味深いエピソードを、シュローサーの本からガンガン引用してみよう。以下は全て事実だ。(←こう書いたら嘘じゃないの?って突っ込みが多いのなんの。そう言うんだったらきっちり反証してみせろよ?ちゃんと具体的な事例とデータを出してくれよ。そこは頼むぜ。あんたの素朴な疑問や印象批評、感想文には付き合ってられないからな。あと、引用文は読みやすくするために多少文章をカットしたり手直しした部分がある。ただし、意味や情報そのものは変えていない。)
近年になって牛の飼育、処理、加工方法が変化したことにより、病原体が撒き散らされる理想的な土壌が作られた。問題は今日の巨大な飼育場から始まる。飼育場に詰め込まれた牛達は、ほとんど運動もできずに、糞尿にまみれて育てられる。「汚れた食べ物や水を口にするのはよくない」と、その(保健)職員は私に語った。「けれども、わわわれはいまだに、動物には汚れた食べ物や水をやってもいいと考えているのです」飼育場は「糞を再循環」させることにかけては、非常に効果的な構造になっている。
わが国(アメリカ)の牛の実に75パーセントが、日常的に、畜産廃棄物・・・加工済みの羊や牛の残骸・・・を食べさせられていた。年間何百万匹という猫や犬の死骸までもが、動物保護施設から買い取られ、飼料にされていた。俗に「狂牛病」として知られるBSEの大発生の原因になっていることが、イギリスの例からわかったため、こういう慣行は、食品医薬品局によって禁止された。にもかかわらず、食品医薬品局の現行規定において、豚や馬の死骸は、食鳥類の死骸とともに、牛の飼料として与えても良いということになっている。しかもこの規定では、牛が食鳥の死骸を与えられるだけではなく、食鳥が牛の死骸を与えらることまで許可されているのだ。
「ひどいですよ。牛というのは反芻動物で、本来は、牧草や、せいぜい穀物を食べます。他の動物を食べるようにはできていないんですよ」
敷きわら代わりのおがくずや古新聞を含め、鶏舎から出る廃棄物までが牛の餌になっている。数年前(予防医学)に発表された研究によれば、1994年にはアーカンソー州だけで1400トンもの鶏糞が牛の餌になった。
食肉処理場の中でも特に汚染が起き易いのは、牛の外皮を剥ぎ取るのと、消化器官を取り除く工程だ。もし外皮が十分に洗浄されていなかった場合、泥や糞の塊が肉の上に落ちるかもしれない。
ハンバーグ用の肉が肉屋の奥で、牛の枝肉1、2片の切れ端から挽かれていた時代は、とっくに終わったのだ。複数のパートナーとの性交渉がエイズを広めていったように、ひき肉工場における、非常に大規模な牛肉の混入が、O-157の蔓延に決定的な役割を果たしてきた。現在、ファーストフードのハンバーグ1個には、何十頭、いや、何百頭もの牛の肉が含まれている。
にもかかわらずレーガン/ブッシュ政権は公衆衛生政策の予算を削減して、農務省には、食品安全よりも政府の規制緩和に感心のある役人を置いた。農務省は、自らが監視するはずの業界とほとんど見分けがつかない組織になった。
農務省は10年以内に・・・政府の食肉検査官の人数を半減することをもくろんでいた。(減った農務省の職員に代わって入った)企業の検査担当者たちは、糞便、毛、虫、金属の削りカス、尿、吐しゃ物で汚染された牛肉の出荷を許可していた。
食肉業者と農務省は現在、食品由来病原体に対し、新手の技術的解決法を提唱している。食肉に放射線を照射しようというのである。タイタン社がこの技術を編み出したのは1980年代、「スターウォーズ」対弾道ミサイル計画に向けた研究の最中だった。食肉業界やファーストフード業界の巨大企業も名を連ねる牛肉産業食品安全評議会は、農務省に、その規定を改めて、照射食肉のラベリングを任意にするように働きかけている。「牛肉と食鳥肉」の元編集者ステフィーヴン・ビャークリーは放射線照射に反対している。「肉と一緒に放射線を浴びた糞を食べさせられるのはごめんですからね」
ファーストフードの巨大企業は、その絶大な購買力によって、最もきれいな挽肉を手に入れることができる。食肉業界は現在、ファーストフード・チェーンのためには厳しい検査を喜んで行うが、一般消費者向けの製品については、そういう検査の実施を拒んでいる。アリゾナ大学の細菌学者チャールズ・ゲルバが行った一連の調査によると、アメリカの平均的な家庭のキッチンの流しからは、便座よりもはるかに多量の糞便細菌が見つかった。「トイレに落ちた人参スティックを食べる方が、流しに落ちたのを食べるよりも、まだましというわけです」
毎年アメリカではサルモネラ菌に汚染された食品によって、約140万人が病気にかかり、500人が死亡している。農務省は学校給食の45パーセントを提供しているシュプリームビーフからの購入を禁止し、工場を閉鎖させたが、シュプリームビーフはこれに対して、翌日、農務省を相手取って連邦裁判所に提訴し、サルモネラ菌は自然の生物であって、混和物ではないと主張した
・・・以下略・・・
【引用終了】
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◆『ファストフードが世界を食いつくす』発売から10年著者が語る
2012年03月16日
Lifener ライフナー
http://www.lifener.net/e3770264.html
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【引用開始】
(Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal)は、
エリック・シュローサーがファーストフードに関する調査報道をまとめた書籍だ。
出版後、映画化され2006年にアメリカ、2008年に日本で上映され、ニューヨーク・タイムズでは「マイケル・ムーアの『華氏911』に次ぐ政治的映画だ」と高い評価を受けていた。
そんな彼がファストフードが世界を食いつくす(Fast Food Nation)を出版して10年が経過したいま、過去と現在のデータと照らし合わせ詳しく紹介している記事があり、多く人にシェアされていたでご紹介します。あれから10年ファストフードを取り巻く人々の環境は改善されたのでしょうか。
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Still a Fast-Food Nation: Eric Schlosser Reflects on 10 Years Later
ファストフードが世界を食いつくす(Fast Food Nation: The Dark Side of the All-American Meal)が出版されてから10年が経過しました。私の本が時代遅れになり記述される多くの問題が解決され、金色のアーチが今やギザのピラミッドのように落ちた帝国のシンボルになっている事を報告することを望んでいた。だが、残念ながらそうはならなかった。毎日、約6500万人は世界中のマクドナルドでこれまで以上に食事をしています。
・・・以下略・・・
【引用終了】
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◆ファストフードが世界を食いつくす [単行本]
エリック シュローサー (著), 楡井 浩一 (翻訳)
Amazon.co.jp
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【引用開始】
商品の説明
商品説明
アメリカにファーストフード産業が誕生した社会的背景から、この業界の成長にともなって大きく変化した社会や食品業界を、現役記者が入念な取材をもとに描き出した衝撃の書。
なかでも驚かされるのは、アメリカの精肉加工現場の衛生観念と、ずさんな労働管理の実態だ。生産されるひき肉の47パーセントがサルモネラ菌を含んでいることが判明した工場、就業中の事故による椎間板損傷を「軽いケガ」ですまそうとする会社側。「サルモネラ菌は自然の生物であって、混和物ではない」という会社の主張が連邦裁判所で認められ、工場の閉鎖が1日で解除されるという事実からは、先進国とはほど遠い業界像とアメリカ政府の認識の甘さが浮かび上がる。
ファーストフードはおろか、牛肉を口にすることさえためらわれるような生々しい事実の数々。対岸の火事とは思いながらも、お昼に食べるハンバーガーの中身を勘繰りたくなる。(望月真弓)
メディア掲載レビューほか
ファストフードが世界を食いつくす
使われている肉の中身からずさんな労働管理の実態まで、著者の徹底的な取材によってファストフード業界の闇の部分が鋭く描き出される。
この本は読み進めるほど過激な内容になっていく。圧巻は、自ら食肉処理工場を訪ねて見た牛の解体現場のシーンだ。作業員が牛の腹に腕を突っ込んで素手で腎臓をもぎ取るなど、過酷な作業の実態が描かれている。また、ここで処理された肉の安全性に問題があると厳しく非難している。すべて事実かうかがい知ることはできないが、普段食べているファストフードへの認識を改めさせられるのは確かだ。
(日経ビジネス 2001/09/10 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
– 日経BP企画
登録情報
単行本: 381ページ
出版社: 草思社 (2001/8/9)
言語 日本語
ISBN-10: 479421071X
ISBN-13: 978-4794210715
発売日: 2001/8/9
【引用終了】
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Tags: Eric Schlosser, Fast Food Nation, FDA, O-157, チェーン店, ハンバーガー, ハンバーグ, ペッパーランチ, マクドナルド, 焼肉, 牛, 牛丼, 糞, 肉牛, 食中毒, 食品医薬品局, 食肉業界, 食肉産業, 食鳥, 飼育場