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世界帝国の支配の手法2:エリート育成

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ローマの帝王カエサルは、植民地ガリアの部族長たちの子弟をローマに留学させ、ローマ人化させ、植民地支配の手助けをする「エリート」を育てた。

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エリート: 【権力支配エリート】

ミルズはエリート理論においてエリートを主に三つに分類し、政治エリート、軍事エリート、経済エリートに分類した。これらはそれぞれの領域で政策決定の権限を独占しながら、各方面で利益を共有する利益共同体である。

Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/エリート

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Elite:  【the power elite

Mills wrote in his 1957 book The Power Elite that the “elite” are “those political, economic, and military circles, which as an intricate set of overlapping small but dominant groups share decisions having at least national consequences. Insofar as national events are decided, the power elite are those who decide them.[1]

Wikipedia

http://en.wikipedia.org/wiki/Elite

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『資本主義: ある怪談』まとめ 文責 川崎泰彦

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【国際経済社会/金の代理人=「売国奴」の作り方】

資本主義を信じ、アメリカ合州国の覇権を拡張することが自己の利益にもなる国際的な幹部を生み出し、訓練すること。

アメリカで学んだ階層から、自分たちの国の経済をグローバル企業に対して開放するのを手助けする首相、蔵相、経済学者、企業弁護士、銀行家や官僚達も生まれる。

【ローマの帝王カエサルは、植民地ガリアの部族長たちの子弟をローマに留学させ、ローマ人化させ、植民地支配の手助けをする「エリート」を育てた。】

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【個人情報管理=「警察国家」の作り方】

自分たちが支配している国民を管理するための情報収集は、あらゆる支配権力にとって必須だ。国民は、有権者証とUID番号を与えられる。囲い込みのデジタル版をうまくやりおおせて、強大な権力を、益々強固になりつつある警察国家の手に引き渡すのがその狙い。

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【共通認識支配=「学問的」常識の作り方】

財団に好意的な経済学や政治学をする研究者達には、特別研究員資格、研究費、助成金、寄付や職が与えられる。財団に好意的でない考え方の研究者達は資金援助を受けられず、隅に追いやられ、ゲットー化され、彼らの講座は廃止されてしまう。

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◆資本主義: ある怪談

マスコミに載らない海外記事

2012年6月15日 (金)

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-28fd.html

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【引用開始】

ロックフェラーから、マンデラ、ヴェーダーンタからアンナ・ハザレに至るまで…. 大企業福音書の枢機卿連中は、一体いつまで我々の抗議運動を買収し続けられるのだろう?

2012年3月26日

アルンダティ・ロイ

・・・略・・・

1950年代、幾つかのNGOや国際的教育機関に資金を供与していたロックフェラーとフォード財団は、当時中南米やイランやインドネシアで民主的に選出された政府を転覆するアメリカ政府の準延長として機能し始めた。 (当時、非同盟でありながら、明らかにソ連の方に傾斜していたインドに参入したのも、ちょうどその頃だ。)

フォード財団は、アメリカ式の経済学コースをインドネシア大学に設置した。アメリカ将校によって内乱鎮圧作戦訓練を受けたエリート・インドネシア人大学生が、1965年のCIAが支援し、スハルト将軍を権力につけたインドネシアでのクーデターで決定的な役割を果たした。スハルト将軍は何十万人もの反抗する共産主義者を虐殺して恩師に報いた。

8年後、後にシカゴ・ボーイズとして知られるようになった若いチリ人学生達が、

CIAが支援して、サルバドール・アジェンデを殺害し、ピノチェト将軍と、17年間続いた暗殺部隊による支配と、行方不明とテロをもたらした1973年クーデターの準備として、】

シカゴ大学のミルトン・フリードマンによる新自由主義経済(J.D. ロックフェラーから寄贈された)教育を受けるべくアメリカに連れて行かれた。(アジェンデの罪は民主的に選出された社会主義者であり、チリの鉱山を国有化したことであった。)

・・・略・・・

あらゆる良き帝国主義者達同様、慈善団体職員は、資本主義を信じ、アメリカ合州国の覇権を拡張することが自己の利益にもなる国際的な幹部を生み出し、訓練することを自分の仕事としている。彼らは、現地エリートが常に植民地主義に仕えるような形で、グローバルな大企業政府の運営に役立つのだ。こうして、海外、国内経済政策に次ぎ三番面の勢力圏となる、教育と芸術への財団の進出が始まった。彼等は学術機関や教育に何百万ドルも費やした(し、費やし続けている)。

・・・略・・・

自分たちが支配している国民を管理するための情報収集は、あらゆる支配権力にとって必須だ。中央インドにおける全面戦争の危険にさらされて、土地買収と新経済政策に対する抵抗がインド全土に広がると、封じ込めの手段として、政府は多分世界で最も野心的で費用のかかる情報収集プロジェクトの一つである固有ID番号(UID)という大規模な生体認証計画に着手した。

国民は清潔な飲料水やトイレや食料や金はもらえないかわりに、有権者証とUID番号を与えられる。これは元インフォシスCEOのナンダン・ニレカニが進めている、表向きは“貧しい人々に、サービスを提供する”ためとされているUIDプロジェクトと合致し、金やや苦境にあるIT業界に莫大な金額を注入するものだ。(控えめなUID予算推計ではインド政府の対教育年間支出を越える。)

これほど大半が非嫡出で“読み書きできない”人口の多い、国民の大多数が、土地記録の無いスラム住人、行商人、インド先住民という国で、“デジタル化”すれば、彼らを刑事罰の対象とし、非合法から、違法な存在へと変えてしまう。

入会地囲い込みのデジタル版をうまくやりおおせて、強大な権力を、益々強固になりつつある警察国家の手に引き渡すのがその狙いだ。世界の飢餓の原因が、植民地主義や、負債や、歪曲された利益指向の企業方針ではなく、まるで情報の欠如でもあるかのような、ニレカニの技術系管理者的なデータ収集へのこだわりは、ビル・ゲーツのデジタル・データ・ベース、“数値目標”、“進歩の得点票”へのこだわりと一致している。

大企業から寄付を得ている財団は、“開発学”、“コミュニティー研究”、“文化研究”、“行動科学”や“人権”といったテーマで講座や学生奨学金を提供しており、社会科学や芸術への最大の資金提供者だ。アメリカの大学が外国学生に対して門戸を開放するや、何十万人もの学生、第三世界エリートの子供達が押し寄せた。学費を払えない人々は奨学金が与えられた。現在、インドやパキスタン等の国々では上流中産階級でアメリカで学んだことがある子供のいない家族はほとんどない。こうした階層から、優れた研究者や教育者だけでなく、自分たちの国の経済をグローバル企業に対して開放するのを手助けする首相、蔵相、経済学者、企業弁護士、銀行家や官僚達も生まれる

企業の社会的貢献活動はコカ・コーラ同様、我々の生活の一部になっている。国際金融体制はNGOを経由して抗議運動に金で取り入るのだ。ある地域が問題を抱えれば抱えるほど、より多くのNGOが入り込む。

【共通認識支配=「学問的」常識の作り方】

財団に好意的な経済学や政治学をする研究者達には、特別研究員資格、研究費、助成金、寄付や職が与えられる。財団に好意的でない考え方の研究者達は資金援助を受けられず、隅に追いやられ、ゲットー化され、彼らの講座は廃止されてしまう。

次第に、一つの特別な想像の産物、、もろい寛容と多文化主義という表面的見せかけ(即座に人種差別、過激な国粋主義、人種的愛国主義や、戦争を挑発するスラム嫌悪に変身しかねない)が、単一の、包括的な、とうてい複数的と言えない経済イデオロギーの屋根の下で、議論を支配し始める。

その余りの規模ゆえ、イデオロギーとして感じられることさえなくなってしまうほどだ。それが基本的な立場、自然なあり方になってしまうのだ。それが正常性に侵入し、普通のものごとを植民地化し、それに異議を申し立てることは、現実そのものに異議を申し立てるのと同様、不条理、あるいは難解にすら見える様になり始めた。ここから‘選択肢無し’となるまでは、あと一歩だった。

 

ようやく今、占拠運動のおかげで、アメリカの街路とキャンパスに別の言葉が出現した。学生達が‘階級戦争’あるいは‘あんたらが金持ちなのはかまわないが、我々の政府を買ってしまうのには反対だ’という横断幕を掲げているのを見ていると、圧倒的に不利な形勢を考えれば、それ自体で革命のようなものだ。

・・・略・・・

【引用終了】

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