被爆79周年原水禁世界大会2024年

「被爆79周年原水爆禁止世界大会・長崎大会」が開会しました

2024年08月08日

8月7日、長崎市・ブリックホールにおいて「被爆79周年原水爆禁止世界大会・長崎大会」開会行事が行われ、約1000人が参加しました。

冒頭、司会の三藤理絵さん(長崎大会実行委員)の呼びかけで原爆犠牲者への黙とうを行いました。

主催者を代表し川野浩一・共同実行委員長があいさつ。5歳で被爆していま84歳。自身の体験を振り返りつつ、被爆の記憶も意図的に消されようとしているとしか思えない日本の状況があり、戦争への反省やそれに基づく憲法もないがしろにされているとしました。核兵器禁止条約(TPNW)の締約国会議には日本政府はオブザーバ参加すらしていません。そのうえで「橋渡し役」などと自称する岸田首相を批判しました。日本こそが核廃絶の最先頭に立つべきであり、そのために政治を変えよう、ともにがんばろうと訴えました。

海外ゲストからは安月軍さん(中国人民平和軍縮協会)がスピーチし、中国が核兵器の「先制不使用」の立場を堅持することの重要性について発言。

また、デズモンド・ドラチョムさん(マーシャル諸島・大学教員、REACH-MI創設者)のビデオメッセージが上映されました。広島・長崎の原爆投下、福島第一原発事故、そしてマーシャルの核被害から学び、核廃絶のためにとりくむ原水禁への連帯を表明。

「被爆体験者」訴訟について、池田章子さん(長崎市議会議員)から報告がありました。「被爆体験者」問題とはなにかを解説したうえで、8月9日の「被爆体験者」団体と岸田首相の面会が、そして9月9日には長崎地裁判決が予定されているという状況にあり、必ず早期救済を実現させるためにも、引き続きの支援を呼びかけられました。

全国から集まった第27代高校生平和大使・高校生1万人署名活動のメンバーのみなさんが登壇、8月下旬にジュネーブ派遣が予定されている高校生平和大使一人ひとりがそれぞれ決意表明を行いました。あわせて合唱が披露されました。

福島県平和フォーラムの角田政志さんから福島第一原発事故から13年を迎えた現地からの報告が行われました。「ALPS」関連施設も含めた事故が頻発している現状は、遅々として進まない廃炉作業の計画そのものに無理があることを示していると指摘。原発再稼働を推し進めようとしていますが、福島の悲劇を繰り返させないため、エネルギー政策の再転換を実現しようと述べました。

谷雅志・事務局長から大会基調を提起しました(→全文はこちら)。被爆80年を前に私たちの運動がいっそう重要になっているとし、また市民の力を合わせた先にこそ核廃絶の展望があることを確信して、とりくみをすすめていくとしました。

最後に「原爆許すまじ」を斉唱し、閉会しました。

長崎大会は今後、8日に分科会・フィールドワーク・ひろばなどの企画、9日に閉会総会を予定しています。

【被爆79周年原水爆禁止世界大会・長崎大会】開会行事

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