ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン州ゾーリンゲンで23日午後10時ごろ、刃物を持った男が人々を襲い、3人が死亡し、4人が重傷を負った。
　現地警察によると、死亡したのは67歳と57歳の男性、56歳女性の計3人。負傷者は8人で、そのうち4人はきわめて重体だと警察は明らかにした。
　警察は24日、事件に関連して、実行犯と疑われる男を含め計3人を逮捕した。

　ノルトライン＝ヴェストファーレン州のヘルベルト・ロイル内務相は24日夜深夜、ドイツ公共放送連盟（ARD）に対して、「我々が1日中探していた男を逮捕した」と明らかにした。
　ロイル氏は、「証拠を見つけた」として、逮捕したのは「最も強い嫌疑をかけている」男だと述べた。

　警察はさらにその数時間前には、15歳少年を拘束。
　当局は、この少年は主犯ではないものの、事件について事前に知っていたとしている。
　この容疑者が別の相手と襲撃について話しているのを、女性2人が耳にして通報したことから、逮捕に至ったという。

　事件については、過激派組織「イスラム国（IS）」が24日に犯行声明を出しているが、証拠は示していない。実行犯との関係もはっきりしていない。

　ドイツ西部ゾーリンゲンで23日に開かれた祭典で男が来場者を次々と刃物で襲撃して3人が死亡、8人が負傷した事件で、警察は24日、現場から逃走していた男を拘束した。有力誌シュピーゲルによると26歳のシリア人で、警察官に名乗り出た。
　イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」（IS）は「ISの戦士が実行した」とする犯行声明を出している。

　シュピーゲルによると、男は2022年12月にドイツに来て難民申請し、滞在が認められた。
　ISの声明はキリスト教徒を標的にしたとし「パレスチナなどあらゆる場所にいるイスラム教徒のために報復した」と訴えた。ISはキリスト教徒や欧米諸国を敵視し、世界各地でテロを繰り返している。