イスラム組織ハマスは２５日、パレスチナ自治区ガザの停戦協議で提示されたイスラエル側の新たな条件を拒否すると表明した。

　米国、エジプト、カタールが仲介する協議では「フィラデルフィア回廊」と呼ばれるガザ・エジプト境界地帯でのイスラエル軍駐留などが主な対立点となっている。

　ハマスはイスラエル側が同回廊から軍を撤退させるとしていた方針を撤回し、停戦開始後にガザ北部に戻る避難民を検査するなどの新たな条件を提示したとしている。

　ハマス幹部のオサマ・ハムダン氏はアルアクサ・テレビで「７月２日に合意した内容の撤回や新たな条件に関する協議は受け入れない」と述べた。その上で、最新の提案に対する回答を仲介国に渡したとし、合意が近いとする米国の主張は虚偽だと述べた。

　別の幹部によると、ハマスの代表団は２５日、仲介国との協議後にカイロを離れた。協議では、いかなる合意も恒久的停戦とイスラエルの完全撤退を明記する必要があると改めて要求したという。