読書感想文
kindleアンリミテッドを覗いてみたら、前々から気になっていた「すべてがFになる」があったので、早速登録して読んでみた。
実は前に無料版で最初の方だけ読んでいたのだけど、丁度アニメ版が始まってしまったので、天邪鬼は後にしようと思ってそのままになっていた。
Fって何だろう?
推薦図書になっていたので、気になっていたけど、ドラマ化されたので何となく後回しに
していたら、アニメも始まって、どうしようかと思ってから大分間が空いたので「すべて
がFになる」(森博嗣)
http://www.amazon.co.jp/dp/B009GXMFHI/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1のKindle無料版を読んでみた。
表紙がドラマ版のキャストの写真になっているけど、元の方がかっこいいような…と思っ
ていたけど今見たら元の方があった。というかドラマ版のキャストの表紙の物が自分のK
indleから消えている。
最初に「オブジェクト指向システム分析設計入門」(青木淳)という本の引用が出てくる
。
シミュレート、アナロジー、比喩、抽象化。オブジェクト指向プログラミングとはそうい
うものらしい。
クラスの設定がどうとか、抱合と継承がどうとか、カプセル化とか何とかとかそういうこ
とに関わってくるのかもしれない。
自分が何を言ってるのかよくわからないけど。経験を伴わないので書いてて非常に薄っぺ
らく感じる。
比喩表現そのものについては読みかけの「レトリック辞典」「レトリック入門」(野内良
三)の中で「隠喩」「換喩」「提喩」という形で分類され、レトリックの中でも重要な位
置付けとして語られているっぽいけど、「レトリック入門」に出てくる単語を「レトリッ
ク辞典」で引くという読み方をしたら全然読み進まなくてステキな感じだ。
考えてみれば言葉そのものが「比喩」みたいなものの訳で、比喩表現が言葉の表現で重要
なのは当然といえば当然なのかもしれない。
「コンテンツの秘密」(川上量生)と合わせてこの辺りの考え方が「真理山」の頂上付近
でちょっとしたジャンル違いのような気がする。
山頂には「数学」や「論理学」あたりがあるのだろうか。
俺の体質では酸素濃度が低すぎて無理って感じだ。
簡単なエクセルの式を考えるのに頭がカユくなってる位だし。
その後読んだマルクスの「資本論」にも序章に「交換」という言葉が執拗に出てきたので
、何だか色々考えてみると、この序文の引用のことが気になって読んでみようかという気
になったのであった。
というモヤモヤがあったので、C言語を触ってみたりしたのかもしれない。何か書いてい
るタイミングがズレすぎで訳のわからない事になってしまったが。
巻頭に登場人物紹介が出てくるけど、とても覚えられない。名前がわりとキラキラネーム
っぽいのが気になる。
ミステリのルールみたいなものだから先に覚える必要もないんだろうけど、モヤっとする
。
むしろ巻頭に登場人物が列挙されて初めてミステリだと気づいたという感じ。
最初に変数が定義されるとかっていう話と似ているのかもしれない。
小説がプログラムだとすれば、登場人物というオブジェクトが各シーンというクラスに放
り込まれ、データの変遷がストーリーの流れであり、ガラガラポンして出てくるのが結末
ということでいいのだろうか。 使い方が間違っているような気がする上にどうでもいいが、私はガラガラポンという言葉
が好きだ。
最初のシーンから会話のドッジボールが開催される。
私の計算力は55万…5555です。
7の段の掛け算が苦手なようだな。
これがRIKEJOの力か…
質問に答えろ!
貴様…あの男に惚れているな…
くっ…殺せ…
思考の飛躍が西之園萌絵の才能らしい。
ヤムチャ視点。 衝撃波が右往左往している。
思考の飛躍というのは、冒頭にあったように、人間の特別な力なのだろうか。
比喩というのは、異質な物を結びつける行為だから、そこにはどうしても飛躍が生じる。
何でだかはわからないけど、人間はその飛躍が適切であると感じた時に、感動するように
出来ているようだ。
こういう知的でクールな女性が魅力的と言うか、神秘的な感じがするのは、母親への何と
かなのだろうか。
女性は清く美しいと思っていた時期が私にもありました。FってファンタジーのFだろう
か?
クールな女性ということで、何と無く昔コナミがやってたラジオドラマ「クリック&デッド」を思い出した。
クリック&デッド NETWAYスイーパーズ-Wikipedia
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%26%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89_NETWAY%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BA19年も前なのか…そういえば丁度中2だったなぁ。
これの後に始まった奴は何だかきゃぴきゃぴした感じだったので聞かなくなってしまった
けど。
というわけで、いい加減「すべてがFになる」を読んでみようかと思っている。
と書いてから10ヶ月ほど経ってしまったようだ。(今加筆した部分もあるけど。)
その間Fについて想いを馳せていた訳だけども、読み終わってみれば思ったより普通だっ
たので安心した。
Fというと個人的に思い浮かぶのは、スーファミの改造コードで、お金や経験値Maxに
する際にFFFFFFFFと入力して数値をロックする事だ。
お金なんかは減らないのでMaxである必要はないのだけど、基本的にFFFFFFFFだ
。ゲームによって表示できる数値が違った気もするけど、めんどくさいのでMaxはFF
FFFFFFだ。
ドラクエだと一回の戦闘で延々レベルが上がるけど、FFだと一回の戦闘で1回しかレベ
ルが上がらない。
ファイナルファンタジーはスクウェア最後の作品としての覚悟で制作されたらしいけど、F
Fという頭文字が先にあったのかもしれない。
ということで最初にプログラミングの話も出てくるし。Fというと「これ以上がない」と
いうイメージだった訳ですが、真賀田四季博士が両親を殺害した動機は、天才ゆえに両親
のすべてを把握したので、肉体はもはや不要であるということで、自らを含めて電脳化し
永遠の命を手に入れるのだフハハハハ。みたいな話でFとはフォーマットのFなのだーな
にぃ!?という話の展開かと思ったら、よくよく考えたらジャンルがミステリだった。実
際のところは別の話で語られるようだけれども、kindle unlimitedの無料期間内に読めそうもないので、いずれ機会があれば。
全体的にはところどころ語られる登場人物の物事のとらえ方というか考え方が興味深かっ
た。
欧米は固体的で日本は液体的な社会だとか、個人の中にいくつかの人格があるというよう
な話だとか、そんなこと考えたことあったなぁという事もいくつかあった。あるあるなん
ですかね。
ドグラ・マグラの引用が不要そうに思えたけど、14歳になったら親を殺すという輪廻み
たいなあたりがドグラ・マグラにかかっているのかなと思うと、ヒントになっているのだ
ろうか。そういえば、犯人が誰だかわかっているのに、それがどうなされたのか?という
謎の構造も似ているのかもしれない。
一応誰が犯人だかわからない体ではあるけど、あの人以外が犯人だったら恰好がつかない
から、読者的には犯人は誰だかわかっているようなものだと思う。
読んでいる間の脳内イメージで、犀川先生がむこうぶちの傀にしか思えなかったのだけど
、アニメ版のキャラデザインをみたら大体合ってた。御無礼、犯人わかっちゃったんです
けど。
萌絵がなぜかピンク髮のイメージだったのと、弓永医師はもっとダンディなイメージだっ
た。その他は割とイメージ通りだった。
アニメも機会があれば見てみよう。
うーん、ロクな感想が書けなかった。