玄関先にゴミ袋の散乱した景色は、さしずめゴミ屋敷と言った所か。
そんな事をそっちのけに、浮気の発覚から
離婚への第一歩を歩み出すという、
まるで昼ドラのような展開に興奮し、
友人へゴミ袋の写真と共に、メールを送信した。
その日は結局母親は帰ってこなかった。
その次の日、塾帰りのまさかの土砂降りの雨のために、
父親の車で家まで連れて帰ってもらおうと決心した矢先、
父親から電話がかかってきた。
母親を今から迎えに行くので、そのついでに俺を拾ってくれるという。
んで?
IDがころころ変わるようなのでトリップつけました。
その言葉に甘んじて車に乗ると、電話の言葉の通り車には母親が乗っていた。
母親が浮気男との関係を断ち切り、
父親はそれよって母親の事を許したのだという。
その車の中で母親がしきりにマンションの購入の話をしていたのが記憶に残っている。
母親の言葉に反して、二日後、母親が浮気男との関係を
切っていなかった事が明らかになった。
当然父親はブチ切れ。
その直後、戸籍上から、俺の母親居なくなった。
これだけであれば、ただよくある離婚話にすぎないが、ここから先、一波乱起こることとなる。
その波乱というのは
第一に母親がクレジットカードのキャッシング枠の50万円を完全に使い切っていた事。
第二に離婚した母親が隠れて浮気男の家庭環境を無視し、
離婚男と結婚したいと癇癪をおこしているという事。
そして第三に、父親のボーナスを勝手に使って購入した
飼い猫(20万円)を「取り返そう」と尽力を尽くしたことだ。
母ちゃんはお前に謝らないのか?
第一のクレジットカードの件に関しては、特に語ることもない。
第二の浮気男との結婚騒動は、それはそれは凄まじいものだった。
父親が、離婚した母親を説得しようとしながら、
一方で、浮気男へ、なるべく穏便に元母親と別れるためのアドバイスをしていたのだから。
>>22
騒動が一段落ついてから、連絡するなというにも関わらず、
謝罪のメールをしつこく送ってくるから、
謝罪を受け入れた振りをして、月に1万円俺の銀行口座に振り込ませてる。
では続けます。
しかし、俺には関係のない事だったので、そこまで深くは覚えていない。
ただ、日に日に弱っていく父親が可哀想だった。
そして、その騒動が浮気男側が、元母親のマンションを工面し、
そこに元母親を隔離する形で一段落ついた直後、
俺にとって最も苦しかった事件が起こる。
そう、上にも書いた、母親が飼い猫を「取り返そう」としだした事だ。
父親の携帯に幾度となくかかってくる元母親からの電話、一日に平均20回は超えていただろうか。
その電話の留守電の内容は全て同じものであった。
「私の可愛い飼い猫を返して!」
コメント
母親に取られるまで猫の去勢してなかったんかい……
頭、悪そう……