優しさには下心があったからで、義父と二人きりになったときに迫られた

今どき珍しい政略結婚で一回り上の夫と結婚した。
実家が弱い立場だったので、モノもろくに言えない結婚生活だった。

夫にも検査を頼むと、
「不妊は女にすべての原因がある」

結婚３年目で実父が失脚し、義父がその尻拭いをしてくれたためにますます頭が上がらなくなった。

「おいしい。母さんは料理が下手だから。」
と、毎日喜んで食べてくれた。

「男のプライドがあるから」
と、夫の気持ちも理解するように説得された。

当然そういう優しさには下心があったからで、義父と二人きりになったときに迫られた。
逃げようかと思ったけど、
子供が欲しかったから応じた。

２回関係してすぐに妊娠した。
義父には
「私に対して愛があるかと聞かれたら難しいだろうけど、子供は大切にしてください」
と言った。

生まれた息子は夫そっくりで、夫は義父と二人で目尻を下げて可愛がった。
翌々年には次男が生まれ、今度は義父にそっくりだった。
その間にも夫と夫婦生活があったけど、
（タイミング的にはどちらも義父の子だろうな）
と思う。

義父が
「相続対策で孫（息子）２人と養子縁組したい」
と言い出して、今税理士や弁護士と相談してるところ。
（多分相続云々より、還暦過ぎて授かった息子たちが可愛くてしかたないんだろうな）
と思う。