叔母が泥棒と出くわして、両親が離婚したこと
昔、田舎の無駄に広い家に住んでいて、周辺の家はみんな鍵をかける習慣がなかった
家族構成は、祖父母、両親、兄、私、父の妹と弟(叔母と叔父、2人とも当時は学生)
ある日の夕方、叔母が学校から帰ってくると、たまたま他の家族は出かけていた
2階にある自分の部屋に上がろうとすると、階段の上に誰か現れた
叔父、じゃない若い男だったので、叔父の友達かと思い
「あらいらっしゃい」と声をかけながら階段を上がっていくと
男も「あ、どうも、お邪魔してます」と言いながら下りてきて階段ですれ違った
そのまま男は出て行った
2階の叔父の部屋をのぞいてみると誰もいない
あれ?と思ったが、何せ鍵をかけない習慣だから
叔父の友達が遊びに来たものの、叔父がいないんで帰ったんだろうと思った
という話を、家族が帰ってきて夕食時に叔母がしたら
叔父は、誰が来たのかな?と友達数人に電話してみても該当者はおらず
他の家族にも思い当たる者はなく
ここで初めて、「もしや泥棒?」「なくなってるものはないか?」と騒ぎになって
K察を呼んだ
祖父母や両親の通帳やへそくりは、
無駄に広い家のあちこちに隠してあったので無事だった
机の上にわかりやすく置かれていた、兄と私の貯金箱がやられていた
兄は古銭(と言っても昭和の50円玉とかその程度)を集めていたので
それをそっくりやられてかなりショックだったようだ
母のアクセサリー類も漁られた跡があったが、盗られたものはなかった
父から贈られた婚約指輪が無事でよかった、と喜ぶ母に
K察は無慈悲にも「泥棒もプロですからね、価値のないものは盗みません」
ともかく、泥棒と鉢合わせして、若い女性であった叔母が無事だったことで
まずはよかったという感じでK察の捜査は終わった
犯人は常習犯だったようで、後に他の家にいるところを捕まった
うちにもK察が事情を聞きに来たけど、被害総額は5千円程度だったので戻ってこなかった
それより、父が「数十万円もした」と母に威張っていたダイヤの婚約指輪が
泥棒に無視されたことで父を問いただしてみたら実際は数万円の安物で
父が見栄を張って嘘をついていたことがわかった
母はいたく傷ついたようで、数年後、父の浮気で離婚することになった時
母が父に不審を抱いたきっかけとして挙げたのがこの事件だった
>>173
その泥棒は目利きもデキる「THE 本職」だったんだな
見栄張らずに、正直に告白して浮気もしなければ離婚にならなかっただろうに
まあ見極めがついてむしろ良かったんだろうか
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